35歳・松平賢二のアジア選手権代表入りに大反響!ドイツで活躍する後輩・上田仁と交わした熱いメッセージ
さらに海外に目を向ければ、青森山田中学・高校から青森大学、そして協和発酵キリン(現在は協和キリン)時代の後輩だった32歳の上田仁が今季、ドイツ・ブンデスリーガのBADケーニヒスホーフェンでプレーし、参戦初シーズンにしてプレーオフに進出。 5月にディフェンディングチャンピオンのボルシア・デュッセルドルフと準決勝を戦い、初戦のホームマッチで五輪団体メダリストのボルと難敵シェルベリから2点を奪う大活躍を見せた。
ちなみにボルは43歳。パリ五輪を最後に国際大会からの引退を発表しているが、国内のブンデスリーガではプレーを続ける意向だ。 またドイツ代表のオフチャロフは35歳で松平と同い年。さらに世界のトップでは五輪2連覇のスーパースター馬龍(中国)も35歳で健在だ。 「上田はかっこいいですよ。家族を海外に連れて行くって、なかなかできないことですし。上田からも元気をもらっています」と語る松平は、その上田から代表選考会前日に「頑張って」というメッセージをもらったという。
そして、代表を決めた決勝直後にも2人の間にこんな熱いやり取りがあったことをドイツにいる上田が教えてくれた。 「『嬉しいのと悔しいのと半々の気持ちです』ってメッセージを送ったら、『だよな! 俺もお前がボルとシェルベリに勝った時に同じ気持ちだったよ』と返事が来て、思わず笑いました」 上田も「全力アニキ」と慕う、ガッツあふれる先輩を尊敬し刺激を受けているのだ。
代表選考会翌日の22日には31歳の神巧也(ファースト)もポーランドスーパーリーグでダートム・ボゴリアの2連覇に貢献。プレーオフ決勝では勝敗のかかった最終のダブルスで勝ち切りチームに勝利をもたらした。 ちなみに相手チームのデコルグラス・ジャウドヴォには43歳の鉄人・小西海偉がいる。 日本は選手層が厚く、若くしてナショナルチームで活躍するケースが多い分、ヨーロッパに比べると選手寿命が短くなりがちだ。 しかし、日本でベテランと呼ばれる30代もヨーロッパでは中堅。そこからの卓球人生はまだ長く、年齢を重ねてこそ見えてくる景色がある。 そうした競技環境に日本も近づいていってほしい。何と言っても人生100年時代なのだ。30代はまだまだ若い。 (文=高樹ミナ)
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