トプラク2度目の戴冠か? 新人ブレガの大逆転か? 長島哲太もスポット参戦 | FIM スーパーバイク世界選手権 2024 第12戦(最終戦) へレス プレビュー
排気量およそ1000ccのスポーツバイクの世界一決定戦「FIMスーパーバイク世界選手権(WSBK)」はいよいよ最終戦の舞台、ヘレスサーキット(スペイン)へ。全12ラウンドの2024年シーズンがいよいよフィナーレを迎えます。今回は。10月18日(金)~20日(日)に開催される最終戦のレースプレビューをお届けしましょう。
2024年シーズンは昨年までオートバイメーカーの選手権であるマニュファクチャラーズランキングで4位に沈んでいたBMWが2021年王者のトプラク・ラズガットリオグル(BMW)の電撃移籍によって大躍進を遂げたシーズンになりました。開幕戦のフィリップアイランドこそ苦戦したものの、BMW M1000RRのファクトリーマシン(ワークスマシン)のポテンシャルを強烈に引き出したラズガットリオグルは第2戦・バルセロナで早くも移籍後の初優勝をマーク。その後は第3戦・アッセンのレース2から13レースで連勝を飾り、WSBKの新記録を打ち立てる無双ぶりを見せました。
しかし、第8戦・マニクールの練習走行で転倒し、軽度の外傷性気胸と診断され、第8戦、第9戦と2ラウンドを欠場。これで大量リードのポイント貯金が一気に減少するピンチを迎えました。ただ、第10戦・アラゴンでは3レース連続の2位表彰台を獲得、さらには第11戦・エストリルでは2勝をマークするなどしてランキング首位を一度も明け渡さぬまま最終戦を迎えることになりました。
トプラク・ラズガットリオグル(BMW)の対抗馬となったのはWSBKルーキーのニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)。昨年ドゥカティ・パニガーレV2で「スーパースポーツ世界選手権」のチャンピオンになり、ワークスチームからのWSBKデビューとなったわけですが、ブレガはWSBKを学んでいくシーズンになると予想されていました。それが開幕戦・フィリップアイランドのレース1におけるセンセーショナルなデビューウインで一気に変わることになります。2022年、23年と2年連続で王者に輝いたアルバロ・バウティスタ(ドゥカティ)は重量規定の変更なども影響したのか、昨年までの圧倒的な速さは鳴りをひそめ、新人のニッコロ・ブレガ(ドゥカティ)の後塵を拝するレースが続いていきました。