大谷は全米球宴にDHか投手かどちらで選出されるのか?二刀流実現可能性は?
この中ではデービスが本塁打と打点でトップだが、この打率では、ファンがどう判断するか。過去2年連続で40本以上の本塁打を放ち、実績はあるが、知名度も微妙である。 規定打席に達していない中にはマーク・トランボ(オリオールズ)、ケンドリス・モラレス(ブルージェイズ)、エバン・ガティス(アストロズ)らがいるが、トランボは5月に入って復帰したばかり。モラレスとガティスはいずれも低打率に喘いでおり論外だろう。 彼ら以外には、純粋な意味での指名打者が見当たらないが、もしも仮にレッドソックスがハンリー・ラミレス(一塁24試合、DH18試合)かJ.D.・マルティネス(外野22試合、DH24試合)のどちらかを指名打者でリストに載せるようリクエストをしていたとしたら話が変わってくる。あるいは、ジャンカルロ・スタントン(ヤンキース、外野24試合、DH22試合)の名前が指名打者の枠に入っていたら? ※試合数は全て22日現在 だとすれば、厳しい争いになりうるだろう。しかも相手は、ボストンとニューヨークという熱狂的なファンが多い街。分母そのものが違う。アナハイムと日本を中心とした票だけでは、限界があるかもしれない。 では大谷がファン投票で漏れた場合はどうなるのか? その場合、投手として選出されるかどうか。指名打者として登録されたことで、その権利があるかどうか現時点では不明だが、先発投手はまず、選手、監督、コーチ投票により5人が選ばれる。この5人という枠は狭く、今季は好成績をマークしている投手が多いので、選手らが実績重視で選考する傾向があることを考えると、そもそも割って入るのは容易ではない。 ざっと候補を挙げるだけでも、層の厚さが分かるだろう。 コーリー・クルーバー(インディアンズ) 7勝2敗、防御率2.36 チャーリー・モートン(アストロズ) 6勝0敗 防御率1.94 ルイス・セベリーノ(ヤンキース) 7勝1敗、防御率2.35 ジャスティン・バーランダー(アストロズ) 5勝2敗、防御率1.05 ゲリット・コール(アストロズ) 4勝1敗、防御率1.75 クリス・セール(レッドソックス) 4勝1敗、防御率2.29 ショーン・マナエア(アスレチックス) 5勝4敗、防御率2.71 (ノーヒット・ノーランを記録) 大谷翔平 4勝1敗、防御率3.35、52奪三振。 ※ ア・リーグ22日試合終了時 オールスターゲーム2日前ーー今年の場合、7月15日に先発する投手はオールスターに登板できないので、代替選手でという可能性もあるが、大谷の上にはさらに多くの好成績を収めている投手がひしめき、そもそも大谷自身が、このままのスケジュールで進むと15日に先発する可能性があるため、計算しにくい。漏れた場合、監督推薦という受け皿があり、先発枠が2つほどあるが、ここは30球団から、少なくとも一人は選ばなければならないというルールの調整に使われることが多く、やはりあてにはしにくい。 そう考えると、権利の有無にかかわらず、投手として選出されることは容易ではないことが分かる。