新NISAで投資初心者にふさわしい新ファンド、三菱UFJアセットがPayPay証券の顧客向けに新開発
PayPay証券は証券会社である前に「FinTech企業」であるという特徴がある。このため、UI(ユーザーインターフェイス)やUX(ユーザーエクスペリエンス)をよりよくしていこうという発想がある。直感的な操作で初めてでも簡単に売買ができるUIを備え、NISA対象銘柄486銘柄を揃える豊富な商品ラインナップや、100円から毎日でも、毎週でも、毎月でも積立投資ができる利便性など、「資産運用を誰にとっても当たり前に」という考えのもとで使いやすいインターフェイスを提供している。証券会社への口座開設にあたってもPayPayの利用者には、必要な手続きを簡略化して「証券会社に新たに口座をつくる」というような構えた手続きを求めないようにしている。既に「ポイント運用」は1800万人が利用し、ネイティブアプリを通じてPayPay証券には130万口座がある。
投資初心者にとっては、NISAが「口座」ではなく、商品そのものと勘違いしている人も多く、「NISAを買いたい」という相談も少なくないのが実情だという。「今後、新たに2000万口座が追加される中にあっては、既存の資産運用ニーズに応える商品とは異なる視点が必要になる」(代田氏)という考えのもとで商品を企画したという。
「eMAXIS/PayPay証券 全世界バランス」は、投資対象を15資産(8資産均等の8資産に加え、先進国株式と先進国債券の為替ヘッジあり、加えて、サテライト資産として米株「NASDAQ100」、日本超長期国債、国内物価連動国債、米国国債1-3年、米国国債20年超)として、それぞれのリスクが等しくなるように配分比率を調整したバランスファンドだ。ノーベル賞を受賞したハリー・マーコヴィッツ氏の現代ポートフォリオ理論「平均分散法」を使ってポートフォリオを組むものの、2010年代以降に実用化が進んだリスクベースアプローチも取り入れて、「ハイブリッドモデル」でポートフォリオを決定し、かつ、毎月1回のリバランスを行っていく。採用した目標リスクは「年率10%程度」。グローバル株式が年率20%程度であるため、その半分程度のリスク量に抑えた。