ブラジルメディアも酷評「日本には技術とアイデアがなかった」
■「技術とアイディアがなかった」 ブラジルのメディアは、ザックジャパンの不甲斐ないスコアレスドローに手厳しい評論を与えた。試合会場だったナタルの最大の地元紙である『ジアリオ・デ・ペルナンブコ』は、日本 vs ギリシャ戦を報じた記事のタイトルに「試合の評価も“ゼロ”」の見出しをつけた。おそらく0-0の試合結果にかけて「ゼロ」と打ったのだろう。 「日本は、一時間近くもの間、一人多い人数でプレーする“特権”を得たが、それを生かすことができなかった。全員が引いて守るギリシャのゴールをこじ開けるだけの技術とアイディアがなかった」と、その記事の内容も手厳しかった。
■「技術レベルがあまりにも低かった」 平均身長でギリシャに劣る日本が、最後の最後にパワープレーを繰り返すしかなかった愚挙を見逃さなかった。サッカーを知るブラジルの人からすれば、そのオフェンスのレベルは、納得のいかないものだったのだろう。ナタルのもうひとつの地元紙『ジョルナウ・デ・コメルシオ』も、「日本選手からは闘志は感じられたが、いかんせん、技術レベルがあまりにも低かった」と切り捨てた。 こちらも、暗にギリシャの守備ブロックを崩せなかった個の技術レベルの低さを示唆していた。地元で行われたにもかかわらず、両紙がこの試合に割いたスペースは、同じ日に他都市で行われた2試合よりずっと小さく、翌20日にナタルで行われるイタリア vs コスタリカ戦に関するプレビュー記事の数分の一しかなかった。サッカー王国、ブラジルのメディアらしく「スペースを割いて詳しく論評するに値しない試合」という編集の意図が明確に感じられた。 サンパウロの有力日刊紙『フォーリャ・デ・サンパウロ』のタイトルも、「日本は地元観衆のサポートを受けた“ホーム”状態で、しかも、前半終盤から一人多かったにもかかわらず、スコアレス・ドローから抜け出せなかった」というキツイもの。同紙は、各チームの試合における評価を10点満点で採点しているが、日本選手の中で、最高点の7.0が与えられたのは、GKの川島。「何度か好セーブを見せた」というのが理由。本田と大久保は6.5点。日本選手の中での最低点は得点を奪うことのできなかったフォーワード陣ではなく、今野、長谷部のディフェンスの選手につけられた5.5点だった。