学費のため、息子にお小遣いを与えず貯金をしています。お小遣いを与えていた場合と比べて、貯金はどれだけ多くなるでしょうか?
親にとって、子どもの学費工面は重要な仕事の一つです。さまざまなお金の作り方がありますが、貯金もその方法となりえます。その貯金を、子どもにお小遣いを与えずに増やしていこうと考える家庭もあるでしょう。 今回は、子どもにお小遣いを与えず、その金額を貯金へと回した場合に、いくらくらいたまるのかを算出してみます。また、お小遣いの役割についても考えてみましょう。
子どもへのお小遣いの相場は?
まずは、お小遣いの相場を知る必要があります。金融広報中央委員会は、「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年度」を実施しました。今回は、この調査結果をもとに、お小遣いの相場を確認していきましょう。 同調査結果によると、月に1回お小遣いを受け取っている小学校低学年の場合、お小遣いの金額の中央値は1回あたり500円でした。中学年も中央値は500円で、高学年になると中央値は1000円でした。また、中学生のお小遣いの中央値は、1ヶ月あたり2000円でした。高校生は5000円となっています。
お小遣いを与えずに貯金したらいくらたまる?
子どもにお小遣いを与えず貯金をした家庭の場合、与えるはずだったお小遣いが、学費のための貯金にそのまま上乗せされます。 小学校低学年の子どもに1ヶ月あたりに500円のお小遣いを与える予定だったと仮定すると、年間で6000円、2年間で1万2000円となります。中学年も同様に2年間で1万2000円となり、高学年も同じように計算すると、6年間で与える予定だったお小遣いは、合計で4万8000円となります。 中学3年間も同様に計算すると7万2000円、高校3年間では18万円です。小学校から高校までのお小遣いの予定額をすべて合わせると、ちょうど30万円となります。 お小遣いを一切与えずに、すべてを学費のために貯金へと回した場合、お小遣いを与えていた場合と比べて、30万円多くなる計算です。あくまでも、金融広報中央委員会のデータをもとに算出した数字である点は押さえておかなければいけません。家庭によりお小遣いの金額は異なるため、多少の上下はあるでしょう。 また、お小遣いを相場よりも少なめにし、残りを学費のために貯金へと回す方法もありえます。バランスをみながら、お小遣いの額と貯金額を考えましょう。