大阪府・吉村知事が定例会見7月1日(全文1)大阪コロナ重症センター創設へ
令和2年9月から工事を開始
よく海外の様子をテレビで見たりして、体育館みたいなところにベッドを置いてやったりしてますが、あれは軽症用の人で重症者では対応できません。急遽体育館で重症者を診ることもできません。この間いろいろ研究してきましたし、僕なりにも勉強してきましたけど、やっぱり重症者を診るのに必要なのは人工呼吸器です。人工呼吸器っていうのは簡単に持ち運びできるもんではなくて、そこに酸素を送り込むだけの力が必要です。 この酸素量が結構強い酸素圧のある施設でないとなかなかできなくて、そういった意味で重症病床の人工呼吸器を設置できるような、酸素マスクじゃなくて人工呼吸器です。酸素マスクって着けるやつがありますけど、それとは別に人工呼吸器、気管を切開してそこに人工の呼吸器を入れるわけですけれども、それにはやはり設備が必要になってきます。急遽つくるわけにはいきませんので、今の間につくっておきます。 規模ですけども、病床数として60床、全ての病床に人工呼吸器を配置いたします。そして整備期間ですけども令和2年9月から、今から準備を始めまして令和2年の9月から工事を開始し、まず11月ぐらいに、今年の11月ごろには第1期の完成。そして来年の1月ぐらいに第2期の完成。第1期の段階で40床程度は完成をさせていきたいと思います。ハードといっても大きな建物、立派な建物を造るわけではなくて、1階のプレハブ造りです。これは当然先ほど申し上げた酸素を送り込む、そういった人工呼吸器装備に必要な、コロナの治療に必要な設備を整えますが、恒常的な、ずっと置いておくものではありませんので、運営期間、設置期間は2年間というふうにいたします。
設置場所は現在調整中
これはコロナ用ですからほかの、別の病気の集中治療室で使えるようなものではありません。広いスペースの中に区切りをつくっていきますけども、当然、陰圧装置を付けますが、そこで多くの方が人工呼吸器を着けて治療が受けられるようにするということで、一般的なICUというのは面積基準とかいろいろあるんですけど、そういったものもある意味ICUが求める面積基準とは違う、このコロナの治療のために何が必要かということを追究した、そういった大阪コロナの専門の重症センターを設置してきます。設置場所につきましては現在調整中です。 コロナについては専門病棟、これはやるとしたら全国初の取り組みになります。神奈川で中等症のコロナの臨時の施設をつくっておられますけども、あれは中等症なので、中等症というのは酸素マスクを必要とされる方。今、大阪で言うとコロナの専門病院で十三市民病院がやってくれていますけども、中等症の患者を専門で診ることができる。これは臨時施設、神奈川がつくっていますが、大阪、全国において重症者の臨時施設というのは全国初になると思います。 これはあくまでも臨時の医療施設です。ですので常時動いている医療施設ではありませんから、いわゆる特措法上の臨時医療施設になります。緊急事態宣言が行われて、そして特定都道府県に指定されていることが前提で動かすことができる、そういった臨時医療施設になります。ただ、緊急事態宣言が出て特定都道府県知事にならなきゃつくれないかというとそうではありませんから、先、ハード、設備を造っておいて、もしそういった緊急事態宣言が再度行われて、そして重症者があふれるようなことになればこの重症センターで大阪府民の皆さんの命を救うということをぜひやってまいりたいと思います。 施設の整備に必要な予算ですが、17億円が施設の整備、そして医療機器を整備する必要がありますから、これが15億円です。この大阪コロナ重症センターを専門機関として設置をするということを大阪府としては進めていきたいと思います。それ以外に今回の予算ですけども、十三市民病院、阪和第二病院がコロナの専門病院としてもうすでに稼働してくれています。そこでの医療機器の整備だとか、ゾーニング対策の予算も今回計上しています。さらに強化していきましょうということです。