天守閣はあったのか、なかったのか 今年初の発掘調査で決着を 福岡城
RKB毎日放送
福岡城の天守閣をめぐり経済界を中心に復元に向けた機運を高めようとする動きがあります。 【写真を見る】「天守閣があった」ことをうかがわせる史料はあるものの、 絵図や指図などの直接的な史料はいまだ見つかっていない 福岡市は今年、初めてとなる天守台の発掘調査を行う方針で、天守閣はあったのか、なかったのかこれまでの説が”変わる”かもしれません。 ■黒田長政が築城した国の史跡・福岡城 RKB 下濱美有記者「福岡市を一望できる福岡城の天守台、天守閣があったのかなかったのか、今年ついにここ天守台の発掘調査が行われる予定です」 福岡藩初代藩主、黒田長政が1601年から7年の歳月をかけて築城した国の史跡・福岡城。 天守閣はなく石垣でできた天守台だけが残っています。 福岡市 高島宗一郎市長「今、文化庁と現地の実地調査というところも初めて行うことに向けて事務的な調整をしているところです。まずはあったかなかったかっていうようなことについては一定の方向性が出てくればいいなと思っています」 福岡市は、今年、初めてとなる天守台の発掘調査を行い、天守閣があったのかそれともなかったのか、決着をつけたい考えです。 福岡城の天守閣を巡っては、「天守閣があった」ことをうかがわせる史料はあるものの、絵図や指図などの直接的な史料はいまだ見つかっていません。 ■専門家「天守閣があった」が通説 一方で、専門家の間では「天守閣があった」ということが通説になっていて、様々な研究が行われています。 九州産業大学 佐藤正彦名誉教授「福岡城の天守の大きさというのはだいたい姫路城の天守とほぼ同じであろう」 建築史を専門とする九州産業大学の佐藤正彦名誉教授は福岡城の天守閣の姿を推測した図を作成しました。 高さはおよそ26メートル、年代や藩の規模から大きさや構造は兵庫県の姫路城に近いとみています。 九州産業大学 佐藤正彦名誉教授「5重6階地下1階という規模なんですね、5重というのは、屋根の数、6階は1階2階の数、そして地下1階という規模なんですね」 佐藤教授によりますと福岡城の天守台の縁の長さはおよそ23メートルと21メートル。