元お笑い芸人・著名個人投資家の井村俊哉氏らが新投信「fundnote日本株Kaihouファンド」立ち上げ
運用哲学が伝わるパートナーを探す
fundnoteとの出合いはどういったところから始まったのでしょうか。 井村氏:運用会社をつくるかどうかを検討している時期に、ちょうどfundnote(社長の)渡辺さんと(最高投資責任者=CIOの)川合さんが独立されて。運用会社設立に向けて動いていると知り、新宿のカフェかどこかで意見交換したのが最初です。 竹入氏:お互い、共通の知り合いも多かったですね。 井村氏:その頃から定期的に会う関係にあったのですが、fundnoteは最初から投資運用業の中でも最もハードルの高い公募投信のライセンスの取得を目指していて。「個性あふれる日本の投資信託のデパートをつくる」明確な方針を掲げていました。それはとても素晴らしいことだけど、新興の運用会社が最初から公募投信は無理でしょうと半分以上思っていました。だから最初は彼らの動きを横目で見つつも、投資助言を立ち上げる方向で動くことになった自分たちは、別の運用会社との協業を視野に入れていました。 ところが24年に入って、ライセンスが取れたと言うじゃないですか。結構たまげましたね。想像よりはるかに速いスピードでの運用会社設立に対し、素直に尊敬の念を抱きました。本当にすごいチームなのだなと。 一方、自分たちは運用助言を始めるに当たり、複数の運用会社と様々な検討を重ねていました。当然、運用資産の規模や信頼性という観点で見れば、大手の運用会社と組んだ方がメリットがあります。しかし、本当に皆に求められるファンドにするためには、ファンドのサイズよりも、考え方とか、哲学とかをきちんと浸透できる形で助言を行いたいと思いました。 竹入氏:我々が行うのはあくまでも投資助言なので、実際の投資判断は運用会社さんに委ねられます。それだけに、考え方とか、今の状況をつぶさにコミュニケーションできる体制を何よりも大事にしたいと思いました。我々も初めてで至らない点も多々あるので、そういうのも含めて受け入れてくれる運用会社さんがいいなと。つまり、こちらの意図をどれだけ感じ取っていただけるかというところを重視した結果、やはりfundnoteと一緒にやった方がいいという結論に至ったのです。 竹入さんはゴールドマン・サックス証券やヘッジファンドなどで働いたキャリアをお持ちです。一度引退し、専業個人投資家としてご活躍なさっていたところから、再び運用業界に戻ろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか。 竹入氏:私は本当に株式投資が大好きです。金融機関で働こうが、個人投資家だろうが、やっていることは同じなのであんまり戻るという意識はそこまでなかったですね。自分の持っている力をどこで出していくかの違いでしかないと思っています。でも、やっぱりまとまったお金があるからこそできることもある。自分が増やしてあげるといったらとてもおこがましいのですが、運用助言という立場でファンドに集中できる環境に身を置けば、より多くの人々のお役に立てるのかなと。