バフェット氏、ドミノ・ピザとプールに新規投資
Jonathan Stempel [14日 ロイター] - 著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる米投資会社バークシャー・ハサウェイは14日、米証券取引委員会(SEC)に四半期ごとの報告書「フォーム13F」を提出し、7―9月期にアップルやバンク・オブ・アメリカなどの保有株を削減する一方で、ドミノ・ピザとプール用品販売のプール株に新規投資したことを届け出た。 それによると、バークシャーは9月30日時点でドミノ株128万株を持ち、時価総額は約5億4900万ドルに及んだ。プール株は40万4000株で、約1億5200万ドル。 この開示を受けてドミノ株は14日の時間外取引で一時6.9%、プール株も5.7%それぞれ値を上げた。 ドミノはマクドナルドなどファストフードをチェーン展開する外食企業同様、価格志向の顧客を引き寄せる宣伝活動に一段と力を入れている。そうした顧客層は、座って食べて価格帯が高いチェーン店や、値の張るファストフード、宅配を避ける。 一方、プールは先月、既存プールには欠かせない修理やメンテナンスサービス需要に支えられ、新規プール建設の弱い需要を部分的に相殺したと明らかにしている。 バークシャーは現金および同等物の保有額を9月末時点で3252億ドルにほぼ倍増させた。自社株買いは2018年以来初めて停止した。 同四半期の株式売却額は361億ドルで、買い入れは15億ドルにとどまった。 年初以来の売却額は1332億ドルで、主にアップル株で、次に多いのがバンク・オブ・アメリカ株だった。買い入れは計58億ドル。 バフェット氏はバークシャーの株式保有削減の理由を明確に述べていないが、税金が要因である可能性はある。投資家らは、保有株がバリュエーション(投資尺度)で見て高すぎると考えて売却したのかもしれないと話している。 バークシャー時価総額は約1兆0100億ドルに及ぶ上、現金保有が積み上がっていることで、94歳のバフェット氏は引き続き経営の陣頭指揮を執る間に大がかりな企業買収に乗り出す可能性がある。