返済中の住宅ローン変動金利引き上げで返済額はいくら増える? 銀行員が自分のケースでシミュレーション!
返済額はいつからどのくらい増えるのか、額増加をシミュレーション
それでは筆者のケースを例に、具体的にいつからいくら増えるのかをシミュレーションで見ていきましょう。 銀行員・加藤隆二の住宅ローンの内容は? 実際の借り入れ内容は下記の通りです。 【借り入れ内容】 ・一戸建て購入資金として3,000万円の住宅ローンを変動金利住宅ローン・保証会社保証付き(保証料は一括前払い)で借り入れ ・2010年11月から返済開始 ・15年返済し、2025年11月から16年目(「5年ルール」における次の5年間)となる 返済額と金利については、以下となります。 【返済額】 ・35年返済・ボーナス増額なし、元利均等返済 ・返済額は毎月91,488円、年間返済額は1,097,856円 ・15年返済して2024年10月時点の残高は18,181,670円 ・繰り上げ返済は行っておらず、毎月の返済額は借り入れ当初から変更なし 【金利】 ・変動金利で年1.475%、借り入れ当初から金利の変更なし ・基準金利は2.475%で、優遇▲1.00%(一般顧客より優遇幅は少なめ) 以下が金利引き上げの内容です。 【金利引き上げの内容】 ・住宅ローン基準金利の見直しにより、金利が+0.15%引き上げ。引き上げ後の金利は2025年1月から適用 ・現在の金利:1.475% →新金利:1.625%(2025年1月返済分から適用) 返済額の変化は下記の通りです。 【返済額増加の時期と増加額】 ・15年経過し、「5年ルール」の節目であるため、金利変更後すぐに返済額が増加する 【返済額】 ・金利変更前:毎月91,488円 →金利変更後:毎月92,700円(増加額+1,212円) 金利引き上げにより毎月の返済が1,000円強、増える計算 では、返済額の増加について、さらに詳しくシミュレーションします。 金利引き上げによる返済額の変化をシミュレーション まず、金利引き上げ前のAを見てください。元利均等返済なので、返済開始時よりも返済額に占める利息が減り、元金の割合が増えていることがわかります。 そして、その後も元金の割合が増え、最終回で完済=元金0円となるのが「元利均等返済」の仕組みです。 ただし、元利均等返済の途中で金利が変わると、予定通りにはいかなくなることがわかると思います。 (※結果をシンプルにするため数字は修正しています。あくまで参考としてください。実際の変更内容は銀行からのお知らせや問い合わせにより確認してください) 約1,800万円ローンが残っている私の場合、+0.15%の金利引き上げで、約1,200円程度の返済額増加となります。 ちなみに、同じ条件(35年返済で16年目から金利が+0.15%引き上げ)となる場合の毎月返済額の変化は、借入額に応じて以下の増加額となります。 借入額別の返済増加額 ・借入額5000万円なら、毎月返済額は+2,056円 ・借入額8000万円なら、毎月返済額は+3,288円 ・借入額1億円なら、毎月返済額は+4,110円 現在の金利引き上げ水準である+0.15%の引き上げでは、借入額が1億円でも概算で毎月の返済額の増加は約4,000円程度です。 これを多いと感じるか少ないと感じるかは人それぞれですが、まだ0.15%程度の引き上げなら返済増加額も甚大なものではないだろうと銀行員の私は考えています。 【シミュレーション】>>借り入れ額の入力で、銀行ごとの返済額がわかる!