伊藤かずえ「愛車・シーマは動くアルバムのような存在」30年愛し続ける理由とは
3年前の4月26日、日産自動車は俳優・伊藤かずえさんの愛車「シーマ」をフルレストア(劣化した旧車を新品のように復元)したことで話題となった。30年以上を共に過ごした愛車は「動くアルバムのような存在」だと話す伊藤さん。8カ月後にレストアが完了し、「さらに大事に乗ろうと思うようになった」と当時を振り返る。レストアから約2年半がたった今の心境や、一つの車と長く付き合ってきたからこそ見えてきたことについて話を聞いた。(聞き手:荻上チキ/TBSラジオ/Yahoo!ニュース Voice)
「昔だったら叶わなかった」SNSが盛んな今だからできたレストア
――伊藤さんがシーマに乗るようになったきっかけを教えてください。 伊藤かずえ: 最初は父が乗っていたスタンザにちょっと乗っていて、次はサニーに乗っていたかな。私が初めて買ったのは、エクサという屋根が外れるスポーツタイプの車でした。でも、スポーツタイプは後ろのドアがないし、雨の日は大変だなと思って、4ドアのセダンを買っちゃおうと思ってローレルに乗って、その3年後にシーマに乗り換えました。 本当はスカイラインのGT-Rに乗りたいと思ったんですが、50代で免許を取った母に「マニュアル車はもう運転できないから嫌」って言われてやめたんです。ちょうど横に並んでいたのがシーマで、当時は結構人気もあって、セダンだけどそんなに大きくもなくて。試乗してみたら乗り心地も良かったのでシーマに決めました。 ――他の車に乗り換えようと思ったことはなかったですか。 伊藤かずえ: 3年経って、シーマも売ろうとしたんですけど、シーマに代わる良い車が見つからなくて……もう30年乗り続けちゃっています。10年くらい乗ったときに、いろんな人から「そろそろ車を替えたら?」って言われたんですけど、日産車以外も含めて、本当に欲しい車がなくて。 でも10年くらい走ったらエンストするようになっちゃったので、エンジンがあるかを聞いたら「新品が4台だけある」と言われたんです。最後のチャンスだと思って10年目にエンジンを替えました。今のエンジンになって23年が経ちました。10年以上経っても故障していないので、前のエンジンより、今のエンジンの方が調子良いってことですね。