キッチンの食器を「半分」に減らすコツ。無理せず後悔しない処分の基準とは
「食器が多いこと」でキッチン収納がパンパンになり、悩んでいる人も多いのでは。ここでは、大好きな食器を半分まで減らしたライフオーガナイザーの尾花美奈子さんに、減らすコツについて教えていただきました。 【写真】わが家の食器の「必要数」はこれだけ!
つい買ってしまう食器。使っていない食器が見直しのきっかけに
ついつい買っては増えてしまうもののひとつである食器。収納に困っていませんか? 「大量にあって出し入れがしづらい」「減らそうにもどれも手放しづらくて減らせない」といったことはありませんか? 私も見た目が気に入った食器をすぐ買ったり、雑誌などでステキな食卓を見てはマネをするように買っていた時期があったのですが、今は当時より半分ほどの数に減っています。減らしたきっかけは、使っていない食器があることに気づいて見直しの必要性を感じたことでした。
見た目が気に入っている食器は手放しづらい
見た目重視で買っていたので、数多くある食器たちの中には、使ってみると使い勝手があまりよくないものもあり、自然と使わなくなっていました。 頭では「使わないなら捨てた方がいい。スッキリするし」とわかっていたのですが、気に入って買ったものだから手放しづらいという感情があったのです。 そこで、少ないもので暮らす人たちのSNSを参考に見てみると、ごはんやおかずを盛りつける白いワンプレートと、汁物を入れるお椀ぐらいしか持っていない方が多いようでした。
「減らすこと」を手放す目的としない。心の満足度まで減らさない
和食器がいくつも並ぶ光景にあこがれている私には、そこまで食器を減らしてしまうと、心の満足度が減ってしまうと思いました。いくら洗い物がラクになるとしても、また収納スペースにあきができるとしても、同じようにすることはできません。 ただ「和食器がいくつも並ぶ光景」という自分軸がわかり、そこへ「使い勝手」と「用途に合った必要数」を考慮して見直せばいいという方向性ができました。
見た目だけでなく使い勝手も重視して選ぶ
そこで、食器に求める使い勝手や、用途に合わせた必要数について考えてみました。 <食器に求める使い勝手> ・食洗機対応 ・食洗機に入れやすい(20cm以上やデザイン性の高い食器は不可) ・仕きり皿は子どもが持ち上げて食べようとするので不可 <用途に合わせた必要数> ・平皿は大、中、小それぞれ1種類ずつ、家族の人数分 ・鉢も大、中、小それぞれ1種類ずつ、家族の人数分 ・飯椀、汁椀はそれぞれ家族の人数分 ・今使っているものよりいいものであれば購入して交換(アップデート) ・かわいい豆皿は心のゆとりとして数個なら所持OK 使っていない食器があった原因は「使い勝手の悪さ」だったので、そこを改善し、上限数も決めたことで見た目も使い勝手も満足する食器だけに絞ることができました。
満足度が上がったことで物欲が減った
食器に対する満足度が増えたことで、今ではすっかり物欲が落ち着きました。店頭で食器を見かけるとのぞくことはありますが、いくらステキでも食洗機対応でなかったりするとそっと戻すようになり、自分なりの所有の基準を設けたことがいい歯止めになっています。 多くを持つことが心の満足度と必ずしも比例するとは限らないと実感しました。ものを減らせないときは、ぜひ自分なりの使い勝手の基準をリストアップし、上限数を決めてみてくださいね。
尾花美奈子