ゲーム三昧で学校に行かない息子。衝突を経て、再び信じられるようになった理由
自分の考えを押し付けるのをやめた
関係性が悪化していることを痛感したhideさんは、自分の態度を見直すようになります。大学で学んだ心理学の本を読み直したり、瞑想(めいそう)をしたり、周りに助言を求めたりしながら、自分自身の心の持ち方をメンテナンス。勉強の遅れや、当初親として抱いていた大学進学へのこだわりを手放しました。 「色々諦めたら、不思議と、あまりイライラせずに、息子に対応が出来るようになりました。こちらが、穏やかに対応すると、息子も穏やかに返してきます。ボールを強く壁にぶつけたら、強く返ってくるみたいな関係だったのかなぁ~とちょっと反省しました」 (hideさんの投稿より *一部編集) 「圧をかけられると何もしたくなくなる」という長男の考えを聞いて、自分の考えを押し付けることもやめました。「高校を辞めることになっても、違う道があるから、今を一緒に楽しもう」との覚悟が決まったといいます。家族で楽しむ時間を増やしたことで、なぜか長男は学校にも少しは行くようになったといいます。
想像もしていなかった将来の夢
高校3年生になると「卒業できないかもしれない事態」が明らかに。出席日数や点数が足りないためでした。卒業や進路の話し合いのために三者面談に臨んだhideさんが耳にしたのは、我が子の意外な夢でした。 「物語を書く仕事を将来したいと話してきました」 (hideさんの投稿より *一部編集) hideさんは驚きつつも、小さいころから本が好きで、お話をよく書いていた長男の姿を思い出しました。「素敵な夢! いいじゃん!」と声をかけたといいます。 息子の夢を応援したい。そんな思いから、小説家になるための勉強ができる道を探す中で、ぴったりの進路を見つけます。それは、これまで考えたこともなかった、芸術系の大学への進学でした。 「学校から、ダラダラと帰って来た息子に、芸術系大学の話をしてみました。息子、即答で受けたい!!!と。それには、学校行って、定期テストでちゃんと点数とって、卒業しなきゃいけないと話しました。大学名を教えて、自分でもリサーチするように言いました。息子は色々自分でも調べて、大学の説明会や、模擬試験もあるから行きたいと言うので、応援しよう!と思いました」 (hideさんの投稿より *一部編集) hideさんと共に説明会に出向きやる気に火がついた長男は、模擬試験も受験。「上には上の子たちが何人もいて、自分を出し切れなかった……。物語を書くのも甘くみていた」と反省する姿に、hideさんは感動を覚えたといいます。 模擬試験での悔しい思いをバネにした長男は、入試本番までの間、毎日小説を読んで、ショートストーリーを作成。hideさんも毎日読んでは感想を伝えていたといいます。 「結構面白い内容で、素質あるかも!と親バカモードしていました」 (hideさんの投稿より *一部編集)