【時系列でわかる⑧】“3日間停戦で人質50人解放” カタールの仲介で交渉続く ~ロイター通信(12日~15日まで)
■11月14日 「ハマス」のガザ地区病院“軍事利用”確認 ~米ホワイトハウス
アメリカのホワイトハウスは14日、イスラム組織「ハマス」が、ガザ地区にある病院を軍事利用したことを確認したと明らかにしました。 アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は14日、イスラム組織「ハマス」が、パレスチナ自治区ガザ地区にあるシファ病院を含むいくつかの病院や地下トンネルを、軍事作戦や人質の拘束のために利用していることを確認したと発表しました。 その上で、病院が指揮統制の拠点や武器庫として使われていると指摘した上で、これは「戦争犯罪」だとハマスを非難しました。
■11月14日 ガザ地区北部、機能している病院が1か所のみに 国連機関が明らかに
国連機関は14日、イスラエルとイスラム組織「ハマス」の衝突が続くパレスチナ自治区ガザ地区北部で、機能している病院が1か所のみになったと明らかにしました。 国連人道問題調整事務所によりますと、ガザ地区北部では、電力や医療品のほか食料や水も不足していて、13日の時点で機能している病院が1か所のみになったということです。 ガザ市にあるアハリ病院が患者を受け入れることができる唯一の医療機関で、現在500人以上が入院しているとしています。 こうした中、国連のグテーレス事務総長は14日、「ガザの複数の病院で起きている惨状と、大規模な人命の損失に深く心を痛めている」とした上で、あらためて「人道的な即時停戦を求める」と強く訴えました。
■11月15日 シファ病院内で「ハマスに対する作戦実施」 イスラエル軍が声明
イスラエル軍は15日、「シファ病院の特定エリアで、ハマスに対する精密かつ標的を絞った作戦を実施している」との声明を発表しました。 この中で、軍事作戦は患者や病院に避難している民間人に危害が及ばないよう、特別な訓練を受けた医療チームやアラビア語を話す兵士が参加していると強調しています。 具体的な作戦の内容はわかっていませんが、イギリスのBBCは病院内にいる人の情報として、戦車や兵士100人以上が病院の敷地内に入っていると報じています。 シファ病院は、ガザ地区最大の医療施設で、患者のほか多くの民間人が避難しているとされていますが、イスラエル軍は病院内にイスラム組織ハマスの拠点があると主張して病院を包囲していたため、その対応が焦点となっていました。 一方、ハマスは民間人の犠牲について、イスラエルの「全責任を追及する」との声明を出したほか、アメリカがイスラエル軍にゴーサインを出したとして非難しています。 アメリカの政府高官は14日、「ハマスがガザ地区にあるシファ病院を含む、いくつかの病院や地下トンネルを、軍事作戦や人質の拘束のために利用していることを確認した」と発表していました。 イスラエル軍が本格的な病院の攻略に着手したことで、新たな局面を迎えた形です。