【時系列でわかる⑧】“3日間停戦で人質50人解放” カタールの仲介で交渉続く ~ロイター通信(12日~15日まで)
■11月13日 ハマス“5日間停戦なら人質70人解放も”
戦闘が続くパレスチナ自治区ガザ地区をめぐりイスラム組織ハマスは13日、5日間の停戦などと引き換えに人質を最大70人解放する用意があると明らかにしました。 イスラム組織ハマスは13日、人質の解放交渉を仲介しているカタールに対し、5日間の停戦などと引き換えにガザで拘束されている女性や子どもたち最大70人を解放する用意があると伝えました。 その上で、ハマスの報道官は、イスラエルが取引を先延ばしにしていると非難しています。 また、人質となっていたイスラエル軍兵士がイスラエル軍の砲撃により死亡したと主張し、映像を公開しました。 一方のイスラエル軍は13日、ガザ地区のクッズ病院の入り口でハマスの戦闘員がイスラエル軍をロケットランチャーで攻撃し、病院に隠れたとする映像を公開しました。「ハマスが病院などの民間施設を悪用しているひとつの例だ」としています。 こうした状況にアメリカのバイデン大統領は、ガザ地区の病院にいる民間人への被害を抑えるべきとの考えを示しました。バイデン大統領は「病院は守られなければならない」「病院を侵害するような行動が減ることを望んでいる」と述べました。 パレスチナ保健当局は13日、ガザ地区最大のシファ病院で燃料不足による停電などが原因で新生児6人を含む15人が死亡したと発表していて、現地の医療は日を追うごとに深刻さが増しています。
■11月14日 ガザ地区への攻撃続く…機能停止の病院“新生児の命の危機”と訴え
イスラエル軍によるガザ地区での軍事作戦が続く中、機能停止したとする病院側は、新生児の命が危機にひんしていると訴えています。 ハマス壊滅を目指すイスラエル軍は、ガザ地区の病院の地下に拠点があるとして、病院周辺でも軍事作戦を続けています。ハマス側は地区内にある35の病院のうち、25の病院が使用不能になったとしています。 ガザ地区最大のシファ病院では、新生児が保育器から出され、一般患者用のベッドに寝かされています。体重が800グラムに満たない未熟児もいて、感染症に対応できない非常に危険な状況が続いているということです。 イスラエル側は、新生児を避難させるための保育器を搬入するとしていて、車に運び入れる写真をSNSで公開しました。病院が守られないことへの国際的な批判が高まる中、人道的配慮をアピールする狙いがあるとみられます。 また、病院には100体以上の遺体があるとされる中、遺体の腐敗が進み、衛生状況の悪化も懸念されています。ただ、戦闘により移動ができないため、病院の敷地内に遺体を埋葬しているとしています。