【時系列でわかる⑧】“3日間停戦で人質50人解放” カタールの仲介で交渉続く ~ロイター通信(12日~15日まで)
■11月15日 “3日間停戦で人質50人解放” カタールの仲介で交渉続く
イスラム組織ハマスがイスラエル人などおよそ240人の人質を取っている問題で、ロイター通信は、カタールが3日間の停戦と引き換えに、およそ50人の人質を解放する案などについて交渉していると報じました。 ロイター通信は15日、関係者の話として、カタールがイスラエルとハマスの仲介を行い、3日間の停戦などと引き換えに、人質およそ50人の解放を含む交渉に臨んでいると伝えました。 ハマス側は大筋で合意している一方、イスラエル側とは引き続き交渉が続いていて、アメリカも交渉に加わっているとしています。 また、イスラエル軍は15日、ハマスの拠点があると主張するパレスチナ自治区ガザ地区にある最大の医療機関、シファ病院に突入しました。 軍が公開した映像には、物資を運ぶ兵士の姿が映っていて、人道的支援を行っていることをアピールする目的があるとみられます。 WHO(=世界保健機関)のテドロス事務局長は「病院への軍事侵攻は全く容認できない。病院は戦場ではない」とイスラエル軍を強く非難しました。
■11月15日 国連安保理 戦闘の「人道的な一時停止」を求める決議を採択
国連の安全保障理事会は15日、イスラエルとイスラム組織「ハマス」の衝突が続くパレスチナ自治区ガザ地区で戦闘の「人道的な一時停止」を求める決議を採択しました。しかしイスラエル側は決議に従わない意向を明らかにしています。 決議はガザ地区における人道状況に深い懸念を表明した上で、ガザ地区全域で戦闘の「人道的な一時停止」を求めるものです。また、ハマスなどに拘束されている人質の即時かつ無条件の解放を求めるとともに子どもたちを保護する重要性を繰り返し強調しています。 採決では、日本を含む12か国が賛成、アメリカは「ハマスへの非難が含まれていない」として棄権、イギリス、ロシアも棄権しました。反対はありませんでした。 安保理では先月の衝突開始以降、4本の決議案がアメリカや中国、ロシアの拒否権行使などによりいずれも否決されていて、今回初めて採択に至った形です。しかしイスラエルの国連大使は「決議は無意味だ。行動を続ける」などとして決議に従わない意向を明らかにしています。