「半年間、毎日食べ続けた」外来種をキッチンカーで販売する芸人。「ナマズはフライ、ザリガニはパウダーに」
アメリカザリガニも販売に向けて試行錯誤中
ハットリさんは、メジャーな存在で数も多い外来種の魚介類として、アメリカザリガニの処理の仕方に知恵をめぐらせている真っ最中だ。 「アメリカザリガニは美味しいのですが、食べられる部分が非常に小さくて(笑)。殻を剥くなどの手間などもかかりますし、パウダー化させて、たとえばフライドポテトなど、味付け用の調味料のような方向を試行錯誤しているところです」 キッチンカーの活動における悩みは、「淡水魚は季節に左右されやすい」ことだという。 「寒くなると活動が弱まって釣れにくくなるので、今季のアメリカナマズも今冷凍庫にあるぶんを提供したらもう来シーズンまで終わりです」 この先はシーズンオフの期間に突入しそうだ。
外来種がいなくなって「企画を辞めること」が一番の目標
ではわれわれが外来種問題に対して簡単にできることはあるのだろうか。 「さきほど言ったように、外来種とは人が動かした生き物のことを指します。生き物はむやみに移動させないこと。そして、一度飼ったものは最後まできちんと飼うこと。 僕はそんな外来種という存在や定義を、食べることや替え歌、ネタを通して、外来種そのものが悪者ではない、興味を持って知ってもらえればというそういうスタンスで活動しています」 もし外来種問題が解決に向かっていけば、今のメインネタのひとつ「外来種替え歌」ネタも、いずれはその存在とともにピンとこないネタになるかもしれない。 「それはもう、うれしいですよ!キッチンカーも、外来種がいなくなって『企画を辞めること』が一番の目標です」 とハットリさんは笑った。 「在来種、固有種がこれだけ戻ってきたよという歌に変えて広めていけたら、それはもう、素敵なことですよね」 <取材・文/太田サトル> 【太田サトル】 ライター・編集・インタビュアー・アイドルウォッチャー(男女とも)。ウェブや雑誌などでエンタメ系記事やインタビューなどを主に執筆。
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