Back Marketが中古スマホの買い取りを開始 既存事業者にない特徴とは? Belongと提携し「減額なし」「安心安全」を訴求
販売と買い取りの両輪でサービス強化 2025年にはBack Marketアプリの提供も
Back Marketでスマートフォンを購入し、使い終えたらBack Marketで買い取ってもらう。それを再び整備してBack Marketで販売する。買い取りサービスを導入することで、そうした循環、いわゆる「サーキュラーエコノミー」が生まれる。「売るだけの一方通行流れではなく、お客さまから(デバイスが)戻っていくサイクルを作っていくことが大事」と山口氏は言う。 Back Marketは2014年の創業当初から、リファービッシュ品を普及させることで電子廃棄物や二酸化炭素排出量を抑え、環境保護に貢献することを基本理念に掲げている。買い取りによってBack Market上で流通する端末が増えれば、販売量が増える。ユーザーが新品ではなくリファービッシュ品を選ぶことで、間接的に環境保護に貢献することになるというわけだ。Back Marketではそうした考えのもと、山口氏は「販売」と「買い取り」の両輪で事業を進めていくことを示した。 海外では既に5カ国で買い取りサービスを展開しており、150万台以上を買い取った実績もある。また米国では、Back Marketアプリを入れた端末を振ると、その機種の情報を参考に、暫定の買い取り金額が画面上に表示される取り組みを行っている。山口氏によると、日本でも2025年をめどにBack Marketアプリを展開することを検討しているとのこと。海外で展開しているアプリでは、端末を購入したり、端末の状態をチェックしたりする機能があるという。端末を振って査定金額を出す機能もアプリが出れば搭載される見込み。
スマホを買い取ってもらえて高級フレンチを堪能できる企画も
Back Marketはスマホの買い取りを訴求する企画として、東京都渋谷区のフレンチレストラン「Sincere(シンシア)」にて、「スマホ買取レストラン」を、11月28日~30日の期間限定で開催する。これは、家の中に眠るスマートフォンの価値を、高級フレンチのコース料理で堪能してもらうというもの。Sincereはミシュラン1つ星を獲得したことに加え、健康や環境に配慮した食の取り組みを推進している。オーナーシェフの石井真介氏がBack Marketの環境に配慮した取り組みに共感し、この企画が実現した。 石井氏は、海洋資源と食文化を守る料理人チーム、Chefs for the Blueの中心メンバーでもあり、水産資源問題にも取り組んでいる。「サステナブルシーフード、水産資源の観点から、日本はまだまだ遅れている」と指摘する石井氏は、市場に流通せず価値の低い魚とされている「未利用魚」を例に出し、Sincereでもこうした魚の価値を見いだせるよう調理しているという。「スマートフォンでも、どうしても新しいものに目が移ってしまう部分があるが、古くてもまだ使えるものをリサイクルするのは未利用魚も同様で、価値を生み出せる魚もある。Back Marketさんの活動に共感し、ぜひご一緒させていただきたいと思った」(石井氏) スマホ買取レストランへの参加条件は、古いスマートフォンをレストランに持参し、買い取りに出してもらうこと(入店時に事前審査や本人確認を行う)。希望するユーザーは、11月24日13時までにBack MarketのWebサイトで抽選予約の受付を行う。当選者には24日13時以降、順次招待の連絡をする。席数は1日7組(14人)で、3日間で合計21組(42人)を招待する。不要なスマホを買い取りに出すだけで高級フレンチを堪能できるチャンスなので、自宅に眠っているスマホがある人は、応募してみてはいかがだろう。
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