懐かしの名盤に青春の一曲も…歴史ある東京・下町のCD店が閉店へ
日テレNEWS NNN
東京の下町で長年営業を続けてきたCDショップが惜しまれながら閉店することになりました。 ◇ 1918年創業、“東京の下町”江東区森下にある「マエダ楽器店」。関東大震災や第二次世界大戦で二度、店が燃える災難にあいながらも100年あまりの間、家族で店を守り続けてきました。
この店が長きにわたって愛されてきたワケが… マエダ楽器店 前田道子さん 「何万枚あるんだろう。クラシックから落語に邦楽、日本の琴・三味線とか相撲甚句とか」 CD以外にもレコードやカセットテープまで豊富な品ぞろえ。それと… 愛知から20年通う人(60代) 「吉田拓郎ってどの辺」 マエダ楽器店 前田道子さん 「拓郎ここだよ」 愛知から20年通う人(60代) 「あれぐらいすごいのはもうない」 マエダ楽器店 前田道子さん 「あのボックスが最高だと思う」 ──何でも知っているんですね マエダ楽器店 前田道子さん 「これは2002年発売」 愛知から20年通う人(60代) 「まさに掘り出し物」 インターネットがなかった時代。音楽ファンにとっては、この店は“駆け込み寺”のような存在だったといいます。
もともとは楽器店のこのお店。2階にはスタジオも併設していて… マエダ楽器店 前田道子さん 「いろんな方が利用されてました。有名な方で吉幾三さん。ここで歌詞を書いてコピーしに行ったりとか」 ──ここで生まれた曲は? マエダ楽器店 前田道子さん 「どうでしょう、『雪國』あたりかな。『好きよあなた 今でも今でも』」 しかし、商品の仕入れをしていた夫で3代目の社長が病気で療養することに。“CD離れ”も進む中、今月末をもって店を閉じることを決めたのです。(13日の営業は午後3時まで) 中学時代からこの店に通い続けてきたお客さんは… 中学時代からの常連(60代) 「私たちの世代は荒井(松任谷)由実世代。『ひこうき雲』が新しかった」 この店で買ったレコードが青春の大事な思い出になっていたといいます。 中学時代からの常連(60代) 「新しいの買ったよと家に集まってステレオスピーカーで聴いて、今で言う女子会。ポテトチップをつまみながらみんなで楽しいひととき、それを流す」