中野の再開発タワマンは1.4億円台!注目物件や在庫状況など最新マンション市況を不動産アナリストが解説【2024年5月版】
最新の首都圏新築マンション市況【2024年3月度】
続いて、2024年3月度の首都圏新築マンション市場を見てみたい。 2024年3月度の新築分譲マンション発売戸数は、前年同月と比べほぼ横ばいの2,451戸。契約率は、前月比2.2ポイントアップの72.1%となっている。 また、首都圏新築マンションの1戸当たりの平均価格は、前年同月比で6,737万円ダウンの7,623万円となっているが、これは2023年3月度に都心高額マンションの分譲が集中し、平均価格が押し上げられていたため。前月の7,398万円より上昇しており、新築マンションの価格水準は2024年3月度も高いままだ。 また、販売在庫は5,665戸で、前月末よりも83戸の減少。2023年2月末の販売在庫は5,189戸だったので、昨年対比で若干の増加となっている。 下のグラフは、過去5年間の首都圏の新築マンション価格(平均価格)と契約率の推移を示す。契約率は好調ラインの70%を少し超える結果に。ほぼ横ばいと言えるだろう。 エリア別の価格は、東京23区が1億2,476万円。東京都下が5,363万円、神奈川県が6,082万円、埼玉県が4,853万円、千葉県は、5,963万円。東京都以外の新築マンション価格が対前年同月比で上昇している。 地域別で見ると好不調の目安となる70%を上回ったのは、東京23区と神奈川県、千葉県。新築マンションの売れ行きは、堅調さを維持している。 続いて、中古マンション市場を見てみよう。
首都圏の中古マンション市況【2024年3月度】
2024年3月度の首都圏中古マンション成約件数は、前年同月比10.7%増加の3,810件と10カ月連続で対前年比プラスになっている。成約価格は、前年同月比8.7%上昇の4,821万円。平均成約㎡単価も対前年同月比8.6%上昇の75.88万円となっている。成約㎡単価が前年同月を上回るのは、47カ月連続となる。 また、2024年3月の新規登録物件の㎡単価は、73.81万円となっていて、前月の74.23万円より若干下落した。 2024年3月の新規登録物件数は、対前年同月比で2.2%減少の16,846件。在庫件数は減少し46,351件となっている。前月比で2.7%減少したものの、高水準が続く。 下のグラフは、過去5年間の首都圏の中古マンション価格(成約㎡単価、在庫㎡単価)と在庫件数の推移を示す。2023年春にかけて在庫件数が大きく伸びたが、2023年夏以降は、鈍化している。 次に、地域別の中古マンション動向を見てみてみよう。 地域別では、すべての地域で成約件数が増加。中でも埼玉県は、22.6%の大幅増加となっている。成約㎡単価も対前年同月比で埼玉県以外の地域で上昇。東京都区部の成約㎡単価は、前年同月比で+8.7%となっており、㎡単価は、109.48万円と高水準が続く。 さらに地域を細かく見てみると、都心3区(千代田・中央・港)の価格上昇が続いており2024年3月度は、成約㎡単価が前年同月の150.81万円を大きく上回る177.16万円に。実に17.5%もの上昇となっている。 同じく城西地区(渋谷・新宿・杉並・中野)も2023年3月度の112.15万円から131.62万円と17.4%も上昇。東京23区の中でも伸びが顕著だ。東京23区においては、新規登録物件も前年同月比で減少しており売物件数の減少傾向が続いている。新築マンションの分譲も限られており、中古マンション価格がさらに押し上げられるかもしれない。 次に今月の注目マンションを紹介する。