決勝アルプスも熱気「歴史的場面に」「絶対優勝」選抜高校野球
1日、決勝を迎えた第93回選抜高校野球大会。10年ぶり3回目の優勝を目指す東海大相模(神奈川)と、初制覇を狙う明豊(大分)のアルプス席も熱気を帯びる。新型コロナウイルス感染防止対策でブラスバンドの生演奏などが禁止となる中、両校とも工夫を凝らした応援で試合に臨んだ。 【今大会のホームラン】 東海大相模は、一般の生徒から試合観戦の希望を募り、試合日ごとに新幹線で日帰りの応援計画を実施。決勝は連日となるが一旦帰り、1日早朝に新横浜駅に集合して甲子園に来た。1回戦から5試合すべての応援に訪れた生徒も10人近くいて、山口美雪さん(3年)は「高校1年の夏の県大会の全校応援で野球の魅力を知った。クラスメートが活躍していてうれしい。在校生として優勝して歴史的な場面に立ち会いたい」と目を輝かせた。アルプス席を力強く指揮するのが応援団の女子生徒3人。今大会は新型コロナ対策で、ブラスバンドのCD音源を使うが、太鼓をたたく団員はCDの音がかき消されて聞こえない。2回戦からはチアリーダーに横で歌ってもらう改善策を取った。団長の村上胡桃(くるみ)さん(3年)は「野球部の方々に甲子園という夢の舞台に連れてきてもらった。日本一の応援をして野球部を日本一にしたい」と興奮気味に話した。 一方、明豊は、中止になった昨年の大会に出場する予定だった選手たちに思いをはせながら応援が続く。学校関係者や保護者らは、昨夏の1試合限りの交流試合で声を出せないため作った「夢・勇気・愛」と記されたスティックバルーンと、第92回大会用に作ったタオルを持参する。応援団長で野球部員の加藤柊汰さん(3年)は「昨日、キャプテンから『絶対お前たちの分まで勝ってくる』と言われた。応援することしかできないが、ここまで来たら絶対優勝してほしい」とタオルを掲げながら5回目の校歌を歌えることを願う。【荻野公一】 ◇決勝戦もライブ中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、決勝もライブ中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/2021)。また、「スポーツナビ」(https://baseball.yahoo.co.jp/senbatsu/)でも展開します。