【ボートレースコラム】2025年もトップレーサーの走りを楽しみたい
昨年末に飛び込んできた“競輪界のレジェンド”神山雄一郎さん引退のニュース。デビュー期が1年半違いという縁で、当時タウン誌に栃木県出身のフレッシュレーサー的なコーナーで取り上げていただいたことがあり、個人的に感慨深いものがあります。左右見開きページに同等の扱いに、とても恥ずかしかった記憶が今でも鮮明に…。神山さんといえば作新学院自転車部時代から結果を出し、鳴り物入りでデビューした超有名人。一方、記者は奇跡的に本栖研修所の試験が受かってしまったザ・素人。記事を発見した知り合いから「神山選手にパワーを吸い取られてしまうのでは」と笑われたものですが“私の力など吸い取っても神山さんに何の得もありません”とだけはハッキリと申し上げておきます。 そんな自分も今年60歳の大きな節目を迎えます。実は昨年11月の出張中、フラットな路面で謎の転倒。膝蓋(しつがい)骨粉砕骨折のため当然、取材は不能。グランプリ、クイーンズクライマックスの大イベントは見学者となりました。 強烈な印象を残したのがグランプリ優勝戦、桐生順平だ。1周1マークのターンは、いったいどんな操作をしたら旋回半径の狭い2コースからあの角度で入れるのか…。モンキー、ウイリー、スコーピオン。ハイテクターンは全て出し尽くされたと思っていた記者の予想を打ち砕いたのです。 まだまだ進化を続けているのだな、と考えを改めた瞬間でした。もちろん、それを相手に逃げ切った毒島誠も凄いのですが…。 見たことのない世界を定期的に提供してくれるトップレーサーたち。2025年も楽しませていただきますよ。(梁島 幸子) ◇梁島 幸子(やなしま・さちこ)1965年(昭40)8月16日生まれ、栃木県出身の59歳。86年に第59期ボートレーサーとしてデビュー。引退後はスポニチに入社しボートレース担当へ。予想はメンタル面を重視。