ここまでのリーグ戦で９ゴール７アシストをマークし、チームに貢献している明大ＭＦ藤森

　第98回関東大学サッカー1部リーグ（東京中日スポーツ後援）は5日と6日に第16節（全22節）の6試合を行った。5日は、東京都世田谷区の明大八幡山グラウンドで明大が東京国際大が対戦し、1―0で勝利。明大は11勝5分けの勝ち点38とし、得失点差による首位の座を守った。 　結果的に決勝点となる千金の先制弾だった。後半2分、明大MF藤森颯太（3年・青森山田）が右からのクロスボールに対し、左サイドから入り込み、ヘッドで沈めた。 　「うまく走って、（クロスに）合わせられました。本当にうれしかったです」 　開幕6試合で7ゴール4アシストを記録した。その後、調子を落としていたが、これで2戦連発。復調を印象づけた。 　「（調子がよくない時期は）『うまくいかないなあ』とか考えながらやっていたんですけど、考えれば考えるほど、悪い方向にいってしまいました」 　メンバー外になった第14節・駒大戦（9月22日）の数日後に、「いいときはどんどんどんどん自分からやるじゃん」と中村草太主将（4年・前橋育英）から指摘された。 　「そこでひとつ気づけました。とにかく走るとか、そういうがむしゃらなプレーが自分の一番の持ち味なのかなというところに行き着きました」 　同じ日、同期の仲間からは「とにかくやることが大事じゃない？　くよくよしたりするのは颯太らしくないよ」と言われ、さらに吹っ切れた。 　「やるしかないと思いました」 　交代出場した第12節延期分の桐蔭横浜大戦（9月25日）をはさんだあと、迎えた第15節・関東学院大戦（9月28日）で1得点2アシストと活躍した。そして、東京国際大戦で1ゴール。先発復帰した2試合でともに結果を残し、「自信を取り戻しつつあります」。 　9得点で1位と2点差のランキング3位タイ、7アシストでランキング単独トップと、個人タイトルに近づいている。しかし、最も大事なのはそこではない。 　「数字にはこだわっていきたいなと思います。でも、どんなときでもチームのためにっていうところを意識しながらやります。このチームでリーグ優勝したいんです」 　アタッカーとして、フォアザチームに徹し、それを体現していければ、リーグ制覇と個人タイトルの両方がおのずとついてくるに違いない。