旭化成建材(株)による杭工事実績3,040件に関する調査報告(全文7)
元請の三井住友建設との関係について
フジテレビ:フジテレビのオオツカと申します。いくつかお尋ねします。元請との御社の関係についていくつかお伺いさせていただきます。元請の三井住友建設は先日初めて会見しました。これも決算会見という形の会見でした。本来、建設業界で、元請、下請の関係であれば、元請が率先して会見すべき話であり、本日の大臣の会見でも大臣がそのようなご所見を発言されました。 これまでの元請の三井住友建設の対応について、御社はこれまで何度も会見をなさってますけども、三井住友建設のこれまでの対応、そして説明責任を果たしてるかどうかについて一言いただきたいのと、会見の中で信頼を裏切られたということで、あたかも元請けの責任を下請に全て押し付けてるような口調だったんですけども、それについてどう思われるか、ひとつ教えてください。 平居:先ほどもご質問に対してお答えしました。元請さんである三井住友建設さんの、これまでの皆さんに対する対応だとか社会に対する対応だとかっていうことについて、私たちがコメントする立場にはないと思っています。それは三井住友さんが考えられて、三井住友さんの考えでやられてることでありまして、それが正しいとか違うとか、それも先ほどの裏切られたっていうのも同じなんですけど、それは三井住友さんがそう思ってらっしゃるっていうことであって、それが私たちにとってそう思ってもらっちゃ困るとかなんとかっていう世界の話ではきっとなくて、それはそう思われているかっていうふうに受け止めているということであります。 フジテレビ:ちょっと私も、今日の会見でも、旭化成建材さんが今回データ流用等もやったんですけども、その親会社である旭化成さんがこうやって誠実に今のところ会見なさって、対応されておるわけですよね。これは旭化成さん、親会社の旭化成さんが立場としての責任と、元請の立場でいう、三井住友建設の立場でいう責任と、どちらが重いと思われますか。 平居:いや、それは比較も、ちょっとすいません。ただ、それは比較できるようなものとはちょっと違う気がします。私たちは旭化成建材で起こったことに対して、私たちは今、調査委員として、内部調査委員長としてここまでに分かったことを粛々と進めていくために、分かってる範囲で、もっと素直に言うと、皆さんにお話しできる範囲で、お話しできないのは外部調査委員会だとか、それぞれのさまざまなやつで調査中であったり、これから確認してかなきゃいけないことまだまだいっぱいあるとお話しできないんですけど、お話しできる範囲でお話しをしていくっていうことを、私たちのスタンスで決めてるっていうことであります。 フジテレビ:あと三井住友建設の会見では、未達とされる6本の杭について、うち5本は岩盤には届いてるものの、あの状態では未達と認定されるんだという認識を示しましたが、御社の中ではどういう判断になるんでしょうか。 平居:それは報道を通じて知ったとこでありまして、そういう状態もあるかもしれません。とにかくそれは私たちは先ほど、まあずっと申し上げてるんですけど、あの杭がそういう状態なのか、届いているのか届いていないのか、それをしっかり確認させてほしいっていうのが私たちの今の気持ちでありますし、そこをはっきりさせることがたぶんいろんな意味で事態をはっきりさせる、一番大切な要素なんじゃないかなという思いでやっています。 フジテレビ:あと会見では自らの管理体制についてはきちんとしていたという発言をしていましたけども、現場で実際に、御社でいう現場責任者がヒアリング等で、元請の立場で、三井住友建設の当時の現場の管理体制というか、現場監督からどういうことがあったとかという部分については、どのようにヒアリングで結果が出てるんでしょうか。 平居:まさにそれを今横浜市であるとか、国土交通省の建築指導課であるとか、そういうところが調査に入ってやってるとこでありまして、それらのところに私たちはできる情報提供をきちっとしておりますので、それらの調査の結果は、結果でさまざまな事実があとから出てくると思いますんで、それをお待ちいただければというふうに思います。 フジテレビ:あと未達の、これも先ほどの質問で、この前266で安全性に異常があるという報告が上がってないという話がありましたけども、杭の未達件数等についてはどんなあんばいで今出てるんでしょうか。 平居:まさに杭が到達してるか、未達であるかっていうことをこれからの安全確認の中で、この266件をはじめとする、これから残った物件でまた増えてくると思いますけど、それらの1件1件に対して、それを確認してくっていうのが安全確認だというふうに思っております。それらの中で、今まで地方自治体さんが発表された中で、杭は強固な地盤に届いてるっていうふうに発表してくださったのがいくつも出ておりまして、そういうことについては、そこまで言わなくても、外観上、構造上、問題は今のところ発生してませんと言っていただけているのは、本当にありがたいなと思っておりますが。ただ少なくともこの266件をスタートに、1件1件杭が本当に届いているのか。それから建物の構造上の問題はないのかっていうことを調べていくというのが次のステージだと思っています。 フジテレビ:最後の質問です。三井住友建設の会見では、御社が調査、自らの調査をしたいという要望は承ってるが、自分たちの調査をしているのでその必要はないという立場であるから、自分たちは一切そのことに関してもう管理組合等に働き掛けをすることはしないと。やるんであれば旭化成さんご自身でやっていただきたいというご発言がありました。それについてはいかがですか。 平居:その発言を正式に伺ったのは今、初めて。 フジテレビ:会見で実際言ってますけども、それについてはいかがですか。 平居:先ほどどなたかの質問もお答えしたように、私たちはやっぱり三井住友建設さんと本当に一緒になって真相を解明しなければ、私たちは上物もデータも何も持ってませんから。本当に真相を解明しようとしたら杭だけの話ではないはずなので。ですからやっぱり一緒に真相を究明していくってことに対して、これからも粘り強くお願いすると同時に、どうしても三井住友建設さんが真相を究明っていうか、杭の詳細についての、スタンスが変わったのかもしれませんが、もしそこが壁になるようであれば、あらためてお施主様である不動産レジデンシャルルさんとか、管理組合さんだとかに働き掛けにいくってことも、検討の視野に入れなければいけないかなというふうに、今は思います。 ただ、まだ三井住友建設さんの真意も確認してませんので、その辺も含めて、本当に粘り強くやりたいというふうに思ってます。 司会:ほかに。