旭化成建材(株)による杭工事実績3,040件に関する調査報告(全文7)
データ流用の方法について情報共有や指南があったか?
読売新聞:たびたび申し訳ありません。読売新聞のフクオカですけれども、50人以上の方がやった流用のやり方なんですが、基本的には近くの杭の別の、近くの杭のデータをコピーして貼り付けて、一部貼り付けしたというのではまったく、手口といえば手口が一緒だと思うんですが、これを50人以上の方がそれぞれ自分で考え出してやったことなんでしょうか。それともある程度やっぱり情報を共有したり誰かに聞いたり、もしくは誰かに指南されたりとか。たまたまみんな同じことを考えて同じことをするとは、ちょっと考えにくいんですが、その点、どういうふうにしてやったんでしょうか。 柿沢:そうですね。先ほど申しましたように、まだ調査途中という段階で、ヒアリング自体もまだ全員できているわけではありませんので、あまり断定的なことはもちろんお話しできないんですけども、今、調べている中では、データの流用というのは当然、1件でもあったらそれはもうとんでもないといいますか、もうデータの流用なんていうのはゼロにしていきたい、するべきというのは明確なことなんですけども、自分が担当した物件の中で1件だけ流用をしてたというような方が大半です。さっきの50人以上と申しましたけれども、もっといいますと、1、2件でもう大半の方を占めています。 逆に言いますと、一部の複数の方が結構な率で転用をしているというような、今の調査の段階です。ですからご指摘があるように、誰かが教えたとかなんかというようなことは、調査の重点として今、まさしくやっている途中でありますが、その辺りの背景とか、例えば誰に教わったとか、そんなことも含めて今後、究明していきたいと思っております。 読売新聞:調査中ということですが、現状、聞いている範囲で結構ですので、例えば例として、どうしてこういうことを思いついたか、どこで知ったか、もしくはどうして考えついたかというのを、1人、2人でも結構ですので、今の範囲で教えていただければ。 柿沢:考えついた、みたいな発言はないですね。自分からこういうふうにすればいいんだ、みたいに考え付いたというのは、それはないです。 読売新聞:そうすると、消去法で言うとあれですけど、誰かから聞いてやったということ。 平居:それを必ずしもそう断定するのはまだ早いかもしれません。どうしてもこのデータが取れない、行って取れない。どうしようかと考えたときに、どこかをコピーして使うっていうことは、誰かに習わなくてもやる可能性のあることですよね。分からないです。だから必ず指南役がいてどうこうしたとか、それが常識になっているってこととは、まだ全然断定できないと私たちは思っています。少なくともその50人の人たちがみんな同じように誰かから習ったということは、たぶん起こってないでしょうし、それらのことについては今はまだ本当に調査中で、少し時間をください。 読売新聞:引き続き申し訳ないんですが、先ほど資料に抜けがあってはいけない、要は報告書の体裁を整えることに非常に皆さん気を使われていたということなんですけれども、まず紙をなくしたら、普通は元請さんに、紙をなくしました、でも手応えとしては支持層に届いてますから大丈夫ですって、そういう報告をするのが誠実な在り方というか、普通かなと思うんですけども、紙をなくしましたっていうことを元請には伝達してない、伝達する前に流用しちゃってるんですね。 柿沢:いくつかのケースがあります。例えば今日、今、打ってるケースで紙が取れなくて、元請さんにご連絡をして、あるいは旭化成建材の主任技術者もいて状況を説明して、ある見解書というか、書類を出して、データは取れないけど大丈夫だというふうな書類をしてる例もあるんですけども、ここはまだ本当に調査中ですけども、日が空いて、例えば1間前の仕事とか3日前の仕事で紙がなくて、取れてませんでしたっていうのはやっぱりなかなか言いにくいところはあるという状況は想像できますね。 読売新聞:今の想像でおっしゃってるかと思うんですけども、ちょっともし分かれば、元請けの方に紙がないっていうことを、紙をなくしたっていうことを報告して相談してる例はあったんですか。 柿沢:今回のヒアリング、聞き取りをやっている中は、主にですけど、ほとんど流用が認められた人をヒアリングしてますんで、そういう意味ではないですね。ただ過去のいろんなその他の書類とか、いろんな当時のファイルとかも併せて精査をしておりますけども、さっき言いましたような、紙はないけど確認して、こういう形で処理されたというものはありますが、それは今回の対象者のヒアリングとは別の話です。誤解があったかもしれないです。 読売新聞:確認ですけど、今回はヒアリングの中では、今までの段階では元請に相談する前に、自分の中で報告書を整えなければいけないということで流用してしまったというところしか、今のところは出てないということですね。 柿沢:今のところはそうです。 司会:次行っていいですか。では違う方、こちらの。