開幕ベンチ外のスターリング、代理人が異例の声明…チェルシー指揮官は理解示す
チェルシーに所属するイングランド代表FWラヒーム・スターリングの動向に注目が集まっている。18日、イギリスメディア『スカイスポーツ』や同『フットボール・ロンドン』などが伝えている。 【ハイライト動画】チェルシーvsマンチェスター・シティ 現在29歳のスターリングはリヴァプールやマンチェスター・シティでのプレーを経て、2022年夏に最大5000万ポンド(約95億円)の移籍金でチェルシーに加入し、2027年6月30日までとなる5年契約を締結した。ここまで通算81試合出場で19ゴール12アシストを記録している。 そんなスターリングは今シーズンもチェルシーでプレーを続けることが既定路線と見られており、プレシーズンでもそれなりに出場機会が与えられながら、調整を続けていた。しかし、イングランド代表MFコナー・ギャラガーの移籍でアトレティコ・マドリードと合意に至っているチェルシーは、別の取引で同クラブからU-23スペイン代表FWサムエル・オモロディオンの補強を画策していたが、最終段階で交渉が破談したことにより、スターリングの状況も一変してしまっている。 アトレティコ・マドリードとしてはオモロディオンの売却費をギャラガーの獲得資金に利用しようとしていため、この取引が破談になったことでギャラガー獲得の正式発表も一時中断。チェルシーとしても現行契約が残り1年で来夏のフリー移籍を避けるためにギャラガーの売却を望んでいることから、オモロディオンとは別選手をアトレティコ・マドリードから獲得することが検討されている。 この第一候補となっているのが、2022-23シーズン後半にチェルシーへとレンタル移籍していたポルトガル代表FWジョアン・フェリックスで交渉は難航しているものの、同選手がチェルシー移籍を受け入れていることもあり、成立に近づいていることが報じられている。 これにより、本来ストライカーの補強を目指していたチェルシーだったが、新たに攻撃的なMFが加わることになってしまい、同ポジションが飽和状態になることから、突如としてスターリングに退団の可能性が浮上。給与面の問題から実現は難しいと見られているが、ユヴェントス移籍の噂も伝えられている。 そんななか、プレミアリーグ第1節のマンチェスター・シティ戦を18日に迎えると、スターリングはスタメンを外れたほか、ベンチメンバーにも含まれず。去就不透明と噂されている状況でこの対応を受けたことから、同選手の代理人は試合前に異例となる声明を次のように発表し、将来に対する説明を求めていることを強調した。 「ラヒーム・スターリングはまだ3年間チェルシーとの契約を残している。スターリングは個人トレーニングを行うために2週間早くイングランドに戻り、新監督の下でプレシーズンを好調に過ごし、良好な関係を築いている」 「彼はいつものようにチェルシーと彼を高く評価するファンたちのために最高のパフォーマンスを発揮することに全力を尽くしている。今週、クラブ公式の試合前資料に彼が登場したことから、今週末の試合でラヒームが何らかの形で関わるだろうと予想していた」 「私たちは常にラヒームでのクラブの将来に関してチェルシーとは前向きな話し合いをしてきたし、保証を得てきた。だから、状況が明確になることを楽しみにしている。それまではラヒームが新シーズンを前向きにスタートしたいという希望を引き続きサポートしていく」 なお、試合前にスターリングがベンチ外になった理由について聞かれたチェルシーのエンツォ・マレスカ監督は「単なる技術的な判断だ。選手がそれを嫌がることはあるけど、それは普通のことだ」と移籍問題が理由ではないことを明かしたものの、試合後に改めて代理人の声明について問われると、「見ていないからわからない」と前置きしつつ、在籍メンバーが多くいる状況から判断を下さなければならないことも強調した。 「唯一言えることは単なる技術的な判断で、後日話す必要があれば話したいと思うけど、それ以上のことはない。ラヒーム・スターリングにはいて欲しいし、ここには30人の選手がいて、皆にいてほしいと思っている。だが、全員を起用する場所はないから、数人は離れる必要もあるだろう」 開幕節直前のタイミングに代理人が異例の声明を出したことには、元イングランド代表MFジェイミー・レドナップ氏や同DFマイカ・リチャーズ氏、同FWダニエル・スタリッジ氏らからはチームに何もいい影響を与えないなどと厳しく批判もされているスターリングだが、果たして今後メンバーに含まれることはあるのだろうか。
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