【現行スープラが生産終了へ】限定300台の特別仕様車「A90ファイナルエディション」 同時に一部改良も
特別仕様車の車両概要
■パワートレイン ・吸気経路を見直し、低背圧触媒を採用することで圧力損失を低減。それに合わせてエンジン制御を最適化することで出力を387psから435psへ、トルクを51.0kg-mから58.1kg-mへ向上させ、加速性能とレスポンスを改良した。 ・エンジンオイルパンにバッフルプレートを追加。コーナリング性能向上に伴う高G域でのオイルの偏りを防止。 ・エンジン性能向上に伴い、冷却性能を強化。ラジエーター冷却ファンを強化するとともにサブラジエーターを追加し、さらに、ディファレンシャルギアカバーの冷却フィンを大型化。 ・新しいシャシーセッティングに伴いアクティブディファレンシャルの制御を最適化。旋回中のアンダーステアを抑制し、ハンドリングを改善。 ・アクラポヴィッチ製チタンマフラーを採用し、迫力のあるエンジンサウンドを実現。 ■ブレーキ ・フロントにブレンボ製19インチブレーキと高μブレーキパッドを採用し制動性能を強化。さらに、前後にフローティング構造のドリルドディスクを採用し、スポーツ走行時においても優れた制動力を確保。 ・ステンレスメッシュのブレーキホースを採用し、制動時のホース膨張による圧力伝達損失を押さえ、強化したブレーキシステムの性能を最大限引き出した。 ■ボディ・サスペンション ・GRスープラGT4が採用しているKW製サスペンションを採用。伸び側16段、縮み側12段の減衰力調整を備えて様々な使用状況に対応したほか、前後スタビライザーを強化することで、限界性能を向上。 ・フロントロアアームに強化ゴムブッシュ、フロントコントロールアームにピロボールジョイントを採用し、リヤサブフレームをGRスープラGT4と同じアルミリジッドマウントとすることで、サスペンションとボディの一体感を向上。ロードインフォメーションがより伝わりやすくなり、正確なハンドリングに貢献する。 ・フロントカウルブレースを強化した上で、フロント床下ブレースを追加。リヤ床下ブレースの構造を強化し、室内には強化ラゲージクロスバーを採用することでボディ剛性を高め、ダイレクト感やグリップ感、コントロール性を向上させた。 ・今回の進化点にあわせ、EPS制御を最適化し、ダイレクト感のあるステアリングフィールを実現し、コントロール性能を向上させた。 ・前後のキャンバー角を見直し、グリップを高めてコーナリング時の安定性能を向上させた。 ■タイヤ・ホイール ・10mm拡幅したハイグリップタイヤ「ミシュラン・パイロットスポーツ・カップ2」を採用。コーナリング時の安定性および限界性能をさらに向上させた。 ・フロント19インチ、リア20インチの軽量ホイールにはT GRのロゴを刻印。 ■外装 ・GRスープラGT4の開発を担当するトヨタ・ガズー・レーシング・ヨーロッパ(以下、TGR EE)が空力性能開発を担当。TGR Eの持つモータースポーツ参戦を通じて得た知見と、風洞実験施設を用いてテストを重ね、開発した。 ・カーボンフロントスポイラー、カーボンフロントカナード、フロントセンターフラップを採用。さらに、GRスープラGT4を彷彿させるスワンネック構造のカーボンリアウイングを装備することで前後の空力バランス、ダウンフォース、ドラッグを最適化し、接地性とハンドリング性能を向上させた。 ・カーボンボンネットダクトを追加。脱着式のインナーダクトを採用し、取り外し時には冷却性能向上に寄与する。 ■内装 ・シートパッドにアルカンターラ素材を使用したレカロ製カーボンフルバケットシート「レカロ・ポディウムCF」を採用。走行性能向上によりドライバーにかかるGが増加する状況においても、しっかりと体をホールドし正確なドライビングをサポートすることに加え、運転席シートを赤色とし、ドライバーオリエンテッドコクピットを強調。 ・ステアリングホイール、ドアトリム、センターコンソールニーパッド 、センターアームレスト、シフトノブ・ブーツ、インストルメントパネル中央部の表皮にアルカンターラ素材を使用。また、赤色シートベルト、専用カーボンスカッフプレートを採用することにより台数限定モデルの特別感を高た。
AUTOCAR JAPAN(執筆)