阪神・近本光司、甲斐キャノンかいくぐって次の塁狙う 通算200盗塁まで「32」 故郷・淡路島で自主トレ公開
阪神・近本光司外野手(30)が28日、故郷の兵庫・淡路島で自主トレを公開。ライバルの巨人には国内フリーエージェント(FA)権を行使した甲斐拓也捕手(32)が加入したが、藤川監督と意見をすり合わせ、〝甲斐キャノン〟をかいくぐって次の塁を狙っていく。 年の瀬の地元で熱烈な歓迎を受けた近本が新シーズンに目を向けた。課題の1つである盗塁増へ、指揮官との意思疎通をポイントに挙げた。 「求められることと自分がやりたいことにギャップがあってしまうと、どうしてもうまくいかない。(藤川監督と)コミュニケーションを取れることが一番大事なこと」 今季は19盗塁で3年連続5度目の盗塁王を獲得。その一方で、表彰を受けた際は「数字はよくなかった。また来年しっかり走れるように」と意欲を示していた。通算200盗塁まで残り32盗塁。7年目での節目到達が視野に入る中、ライバルの巨人にソフトバンクから国内FA権を行使した甲斐が加入した。 〝甲斐キャノン〟と呼ばれる強肩が持ち味の難敵。だが、近本は直近3年間で5度連続で盗塁を決めており、通算でも7度企図して5回成功と相性は悪くない。「キャッチャーは(盗塁において)すごく大きい。走るときに躊躇する1つでもある」と捕手の存在感を警戒しつつ「100%に近い数字だったらそのまま走ったらいいのかは話してみないと分からない。監督の野球観があると思う」と話した。 盗塁について、藤川監督は「どんどん走れるようになってもらえたらいい。『監督がどういう野球をやるか分からない』と言っている選手もいますけど、まずは君たちでどれだけできるか見せてくださいと」と、走力向上を掲げる虎戦士の声を歓迎している。〝走攻〟の核となる存在として、甲斐をはじめとするセ界の捕手陣の警戒網をすり抜けて、4年連続の盗塁王を目指していく。 この日は約1500人の観衆の前で体幹や筋肉の刺激などを意識したトレーニングを実施。さらに子供たちと一緒に体を動かす企画などで故郷の淡路島に集まったファンを楽しませた。30歳で迎える2025年のシーズンに向け、充実の準備が続いている。 「近くでファンの人と触れ合うことって本当に少ない。淡路島やファンの人に貢献するのもそうだけど、僕もすごく力になっている。モチベーションにもつながる」
応援してくれる人の温かさをエネルギーにし、来季もフルパワーで駆け抜ける。(邨田直人)