関電が金品受領で再び会見(全文2)原因究明・再発防止で経営責任果たしたい
問題発生の背景、要因
次に問題発生の背景、要因が18ページから20ページにかけて記載されております。特に要因面について申し上げれば、19ページをご覧ください。まずマル1、関係者の意識に記載のとおり、返却困難な事情があったとはいえ、多額の金品を渡され、個々人の管理下に置くことについて、コンプライアンス上、問題であるとの認識が甘かったことに加えて、従来の延長線上で、個々人で対応せざるを得ないとの認識を持っていたことが要因として指摘されています。 マル2の組織面では、上位職において是正に向けた判断をしなかったことや、前例踏襲主義の企業風土が存在したこと、コンプライアンス部門を含めて協議し、対応する仕組みが欠如していたといった要因が指摘されています。 以上のことから、本件についてはコンプライアンス上の問題があったこと、さらに発注関連情報を社外へ提供することについて、不適切発注にはつながらなかったとしても、公平性の観点からも慎重に扱うべきとの認識が不足していたと指摘されています。 こうした要因を踏まえまして、20ページに記載されているように、調査委員会からは再発防止対策に関する3つの提言をいただいております。1つ目は、対応困難な状況に対し、組織として対応する方針の徹底。2つ目は本事案を共有し、再発防止対策を徹底する場を設けるなど、役員層の意識の向上。3つ目は、現状やむなしという前例踏襲主義の企業風土の改善をはじめとした、全社でのコンプライアンス推進強化や、コンプライアンス上の問題へのサポート力の強化等の、コンプライアンス推進の強化。これらの提言をいただき、当社としては再発防止対策を講じているところです。 以上が報告書に関する説明ですが、こうした再発防止対策を展開中の昨年10月、私が各役員に対して類似の事象があればコンプライアンス部門に報告するように求めたところ、送配電カンパニーの電力システム技術センターでは森山氏と接点があることが判明しました。原子力部門と同様に自主的な調査を実施した結果、3名の社員が計250万円の商品券を受領していました。そのうち210万円はすでに返却しております。また、1名がスーツを1着受領いたしましたが、こちらについてもすでに返却しています。