6代目山口組の年末恒例行事 司組長や高山若頭の動向と「和親合一」のこれから
2代目國領屋一家にて
12月13日、例年通り6代目山口組の事始めが執り行われた。事始めとはもともと花街における師走のしきたりで、新年の準備を始める日とされている。司忍組長以下、幹部が顔を揃えた6代目山口組の事始めの中身をお伝えする。 【写真を見る】驚きの井上組長との盃シーン、最高幹部が集まってルフィの上役を囲む
6代目山口組の事始めが行われたのは12月13日のこと。場所は2代目國領屋一家(静岡県浜松市)においてだった。新年の組織指針は「和親合一」。 「これは山口組の綱領の第1条で、指針としても2016年から変わっていません」 と、元山口組系義竜会会長の竹垣悟氏。山口組は2015年8月に分裂しており、その翌年から不変の指針というわけだ。 レンガ色の建物に緑と白の鉄扉。洋風デザインの事務所前で多くの警察官が見守る中、午前8時すぎから3代目弘道会の竹内照明会長、4代目倉本組の津田力組長、2代目竹中組の安東美樹組長ら若頭補佐や直系組長らが並び、司忍組長の到着を出迎えたという。
司組長のファッション
9時ごろに現れた司組長は白いタートルネックのニットに青いストール、グレーのブルゾンのいでたちで、執行部以下の面々がみなスーツに白いネクタイのコーディネートだったのとは対照的な装いだった。 その他の出席者の中には、敵対していた6代目山口組との5年前の抗争事件で殺人未遂などの罪で起訴され、今年10月に神戸地裁で無罪判決が出た5代目山健組の中田浩司組長や今年9月に8代目会長に就任した会津小鉄会の高山誠賢会長らの姿も確認できた。出席者にはカレンダーや組織名簿などが配布されたという。一連の儀式が終わると納会が開かれ、コンパニオンらも集められたという。 本部の事始めが済んだ後に直系組織も同様に事始めを行うのがならわしで、3代目弘道会は15日に11代目紙谷一家(三重県津市)の本部事務所で、5代目山健組は14日に3代目妹尾組(岡山県岡山市)の備前支部で行われたという。5代目山健組は殺人未遂と銃刀法違反の罪で起訴されていた中田組長が神戸地裁で無罪判決を受け、保釈されたばかりの会合となった。
絆會の納会
その一方で、6代目山口組と敵対する絆會では12日に兵庫県明石市内で納会が開かれた。6代目側に移籍した弟分を銃撃した殺人未遂、ラーメン店店主で6代目山口組系組長を射殺した殺人罪で起訴された金澤成樹(金成行)若頭をかくまった罪で会長が起訴された2代目絆奥会がこれまでに解散して脱退しているが、「予想以上に人員が集まった」(同)とのことだった。 池田組と絆會の若頭が暴力団関係者を銃撃し、殺人罪で起訴された2024年。組織のナンバー2である人物が自らヒットマンとなるというのはこれまで想定されていなかったが、今後はさらに「想定外」が起こる可能性がありそうだ。 デイリー新潮編集部
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