萩原利久が語る、映画『朽ちないサクラ』への思い「以前から警察官役を演じてみたいと思っていました」
準備段階から公開まで、すべてのサイクルが楽しい
──日常生活を送る中で、いまおっしゃったような芝居に対するアプローチについて思考を巡らせることは多いのでしょうか? あまりないと思います。役の準備をする過程で、「あの時あんな人がいたな」とか「あの人がこんなことを言ってたな」という日常での記憶を思い出して、ヒントにすることはあります。普段は割とありのままかもしれません。もちろん生活の中で芝居のことを頻繁に考えている方もいらっしゃるとは思いますが、僕は性格的にオンとオフをはっきり分けた方が色々と物事がうまくいく傾向にある気がするんですよね。おそらくずっと芝居に対するマインドでいると、持たないんだと思います。 ──萩原さんは子役からスタートし、役者として16年のキャリアをお持ちですが、そのスタイルは徐々に築かれていったものなんでしょうか? そうですね。色々な成功や失敗を重ねて築かれたんだと思います。ひとつの身体で仕事も趣味や遊びもやっているので、年々メンタルの部分を大事にしなきゃいけないなって思うようになりました。もちろん身体が資本なのでフィジカルも大事にしなければいけないんですが、たとえば熱量の面だったり、メンタルの部分がお芝居に悪い形で色として出てきてしまうことは多いと思うんです。だからオンオフをはっきり分けて、休む時はとことん休んでいます。オフは堕落しきってますね(笑)。 ──(笑)「オフはそこまでない方がいい」ともおっしゃっていますよね。 そうですね。とことん休んでちゃんと働くという風にオンとオフの切り替えがあるとどっちもしっかりやり切れるんですが、オフが長すぎるとスイッチがオンに傾かなくなっちゃうんです。ひたすらしょうもない生活を送ってしまう(笑)。あと、僕はオフが長いとちゃんと風邪をひきます。しかもちょっとした風邪じゃなくて、まあまあしっかりとした風邪(笑)。気が緩んでるのかわからないですが。だからあまり暇がない方がありがたいですね。