ロボットとウエアラブルは未来を拓くか? CEATEC JAPAN 2015が開催
メガネ、時計に次ぐウエアラブルは靴か?
ウェアラブル系の展示としては、富士通が、次世代センサーシューズのデモを行っていた。靴の内部にさまざまなセンサを装着。位置情報や速度、気圧、温度などをスマートフォンなどにリアルタイム送信し、解析する。正しい歩き方の確認など健康分野への活用や、登山靴に装着してメンバーの動向把握に役立てるなどの用途が想定されるという。 日立ハイテクノロジーズは、携帯型の脳活動計測装置「HOT-1000」を紹介した。9月17日に発売したばかりの新製品。脳が活発に活動するときは、酸素を消費するが、この装置は、酸素を運ぶ血中のヘモグロビンの量を測定することで、脳の活動が正常か否かをモニタリングできる。
ネットとリアルの関係、より深く
一方、ネットとリアルの関係がより深まった未来社会を体現する特別企画「NEXTストリート」では、電機業界以外の企業が出展した。 このうち、旅行会社の近畿日本ツーリストは、眼鏡型ウェアラブル端末・スマートグラスを利用した次世代型旅行「スマートツーリズム」のデモを行った。観光地でスマートグラスをかけると、かつて存在した建物が見えたりする。例えば、東京都心の場合だと、今はない江戸城が見えるという。 すでに今年、「江戸城天守閣と日本橋復元ツアー」と「城と史跡めぐりのふくおか散歩」といったツアーを実施。今の顧客は日本人が主だが、今後は訪日外国人観光客の需要も拡大したい考えだという。新しい旅行体験提供の取り組みが、今後どのように進化するのか注目したい。
このほか、ロームは超軽量・超小型マイコンを搭載した「折り鶴型飛行体」を実際に飛ばして紹介。また、パナソニックはUltra HD Blu-ray対応のブルーレイディスクレコーダー「DMR-UBZ1」、シャープは8Kテレビといった最新鋭の家電を展示していた。 今回は、メディア先行公開に対応したブースのみ取材できたが、準備中の各社ブースでもいろいろと趣向を凝らした展示が完成しつつあった。これらの展示も、明日ベールを脱ぐことになる。 (取材・文:具志堅浩二)