ホットフラッシュのせいで着る服も激変…滝汗、不眠、めまいの日々の中で見つけた対処法〈体験談連載〉
40代後半に突入し、心も体も不調な日が増えた。でもこれって何?病気?更年期?それとも気のせい?そんな不安や葛藤、やりきれない気持ちを抱えているのは、あなただけではありません!ライター山田メノポさんによる連載「更年期ing(アイエヌジー)」では、更年期と今まさに向き合っている方からすでに乗り越えた方まで、さまざまな人の「更年期との付き合い方」「更年期を過ぎた、今」を取材します。 --------------- 40代後半から現在まで、約5年にも渡り私と密接な関係にある更年期症状。独身時代の交際相手とは、最長で3年しか続かなかったことを考えると、この関係の長さは既にK点越え(結婚生活除く)。それどころか現在進行形であり、あと数年は続く予定・・・というわけで更年期症状に関してはエンドレスで語れそうなのですが、今回はその中でも厳選(?)して、私のカラダに起こったアノ症状について、お話ししようと思います。 【漫画で読む】43歳女性、閉経前後の体験談|やらないことを決める「密かな生前整理」で起きた変化とは ■最初は「生理周期の乱れ」ぐらいだったのに… 私の場合、前編でお伝えしたココロの症状に比べ、カラダの症状を自覚したのは遅く、初期は生理周期の乱れくらいでした。このまま徐々に閉経していくのかな、などとぼんやり考えていたのも束の間、気づけば頭痛や肩こりが悪化。そして元々弱かったお腹もさらに頻繁に壊れるようになり、なんだかやたらと疲れやすい…どれも病院に行くほどではないけれど、ボディブローのようにじわじわと効いてくる、そんな不調が続くようになりました。 そうこうするうちにこれぞ更年期! と言える代表的な症状、ホットフラッシュに悩まされるようになったのが49歳の頃。家族の介護やコロナ禍が重なったことでストレスが激増し、これをきっかけに今までとは桁違いに激しい汗に悩まされる日々が始まりました。一番困ったのはこれが状況問わず頻繁に起こるということ。料理中でも外出中でも、仕事の打ち合わせ中でも、一瞬でカーッと熱くなり嫌~な汗が大量に滴り落ちてくるのです。 例えば100円ショップで商品選びに迷う→決められないことに焦り出す→これが引き金となり滝汗爆発→お風呂上がりレベルのびしょ濡れ状態に→いたたまれなくなり、店から飛び出す…そんなシチュエーションが度々起こります。また、せっかく旅行に行っても動くたびに汗が止まらなくなり、1人ホテルでこもっていたり、汗をかくことへの恐怖からわずかな距離もタクシーに乗り、家族に呆れられたこともあります。 ■ホットフラッシュの弊害 さらにホットフラッシュの弊害として、ファッションの変化もありました。服を選ぶときの優先順位は、着たいものではなくとにかく汗が目立たないもの。その結果、おしゃれへの意欲が失われ、ひたすら服は汗がわかりにくいオールブラックのワントーン、髪型も汗対策でひとつ結びという、黒子スタイル一択となりました。また、汗をかいた時にすぐに薄着になれない服装も無理なので、どんなに寒くても厚手アウターはNG。ひたすら薄手のものを重ね着して、最後にユニクロのインナーダウンを羽織るという十二単スタイルで冬を乗り切りました。 このメインとなるホットフラッシュに加え、オプションとして不眠やめまい、寝起きの手足の強張り、尋常じゃない肌の乾燥など、今まで経験したことのない症状が、次々と起こるのにも戸惑いました。ひとつひとつは大したことなかったり短時間だったりするのですが、それでもその瞬間は不快指数120%。基本、家で仕事をすることが多いので、症状がきつい時は横になることもできたとはいえ、何をするにも億劫ですっかり引きこもりとなりました。 ■「引きこもりの日々」を越えて そんな私ですが、現在はジワジワと少しずつではあるものの、そこから脱出しつつある気がします。それには2つ理由があって、ひとつはカラダがきつい時は全て諦めて後回しにしようと割り切ったこと。というより、実際に眩暈があったり不眠が続くと半日くらい寝込まざるを得ず、そうやって強制的に体を休めることがシンプルに復調に繋がっていたのかもしれません。 そしてもうひとつはやはり更年期症状に対する治療のおかげ。特にホルモン補充療法は私に合っていたようで、ホルモンパッチの使用から1ヶ月ほどで、ホットフラッシュを始めとするカラダの症状はだいぶ和らぎました。もちろん今もまだプチレベルのホットフラッシュはよく起こるし、私の場合汗が引かないことが焦りとなってココロの症状にも繋がりがち。なので怪しい汗を感知したら、家中あらゆる部屋に置いてあるミニ扇風機を使い、とにかく汗を引かせるようにしています。 このように自分なりの対策がわかってくるにつれ、色々なことへのやる気も徐々に復活してきました。ただしコロナ禍と更年期を言い訳にかなり引きこもっていたので、体重も体型もすっかり変わり、おしゃれに意欲が出ても今や着られる服が激減! さらに先日健康診断を受けたところ、コレステロールも血糖値も要検査という、新たな心配の種も生まれました。でも実はこれ、更年期に起こりがちな不調のひとつでもあるのだそう。そのため、都合よく全て更年期のせいにして、特に生活改善はしていません(開き直り)。 数年に渡りこんな日々を送っていると「果たして出口はあるんだろうか?」と不安に思ったことも。でも更年期という期間が区切られているように、更年期症状もおそらく一生続くことはありません。この期間を抜けるまでに、いかに快適に楽しく過ごせるか、そしてどうやって楽しい方向に意識を向けるか。それは更年期を体験した先輩たちの話の中にヒントがあるはず。というワケで、次回からそのヒントを探すべく、様々な症状で悩んだり克服してきた、同じ悩みを持つ更年期レディたちの体験談をどんどん紹介していきます! ライター/山田メノポ 更年期歴5年のアラフィフライター。出版社勤務を経て、ファッションやライフスタイル誌の編集やライティングなど、フリーランスとして活動。本業の傍ら、更年期症状という同じ悩みを持つ人に、リアルな声と情報をお届けするべく奮闘中。趣味はネットでセレブのゴシップと発言小町を読み耽ること。
山田メノポ