【バイク・インプレ】ロイヤルエンフィールド「ゲリラ450」|452ccの新型車はあらゆる場面で扱いやすい!
452cc水冷エンジンが生み出す万能な走り
このゲリラ450に搭載されているエンジンは「シェルパ450」と名付けられた新型水冷4ストローク単気筒452ccエンジン。日本国内でも発売されたばかりの新型ヒマラヤ450に搭載されているものと同型で、ロイヤルエンフィールド初の水冷DOHCエンジンだ。 【写真はこちら】「ゲリラ450」の全体・各部・走行シーン、カラーは5色 この高性能なエンジンに加え、フレームも基本的にはヒマラヤ450と同じものを採用。スタイリングや足まわりなどを中心に変更することで、オフロードモデルからロードスポーツモデルへとキャラクターを変更している。 同社のショットガン650の試乗でも感じたことだが、ロイヤルエンフィールドの作るバイクは独特のフレンドリーさがあって、跨いだ瞬間に体に馴染むというか「これは構えないで乗れそうだな」と感じる。 試乗会はスペインのバルセロネータビーチにあるホテルからスタートした。すぐにバルセロナの街中へと入っていくのだが、朝の出勤時間と重なり、交通の量は多く、どうしても信号で捕まる。しかし、低回転からしっかりとスムーズに発生するトルクでストップアンドゴーは気にならない。ポジションも許容性があり、いわゆる乗りやすいバイクだ。 激しい加速や鋭いコーナーリングというイメージはないが、その代わりにあらゆる場面で扱いやすく、気軽に乗って楽しめるバイクはロイヤルエンフィールドらしいと言える。 とはいえ、乗り手が求めれば十分すぎるほどワインディングは面白い。はじめはタイヤに若干の不安を感じながらだったものの、思った以上にグリップすることが分かり、後半はハイペースに。ショーワ製の前後サスや、高剛性の軽量コンパクトなフレームの組み合わせは硬めな印象もありながら、思い切った開け方にもついてくるから、曲がるごとにコーナーが楽しくなっていった。 ただ、ハイペースでなかったとしても、ゲリラ450の素直なハンドリングと豊かなトルク特性は初心者でも戸惑うことはないだろうし、この乗りやすさは自分の力量が上がったと感じるかもしれない。 10時間ほどの長丁場の試乗だったが、他の試乗メンバーと話題になったのはステップのバンクセンサーが擦りやすいということと、ライドバイワイヤの遊びがない挙動設定に好みが分かれるということくらい。ちなみに私は気にならなかった。 日本国内においては免許制度の関係上、452ccという排気量がネックとなると思うが、思い通りに操れる楽しみはライダーにとって大きな魅力。排気量だけで選ぶ時代は終焉している今、販売価格にもよるが、次のバイク選びの候補として名前が挙がるだけの魅力を持ったモデルなのは間違いない。
オートバイ編集部