【全日本総合バドミントン2024】初の日本一へ志田&松山が好発進! 福島&松本、櫻本&五十嵐らも危なげなく2回戦へ!
日本の頂点をかけて争われる第78回全日本総合バドミントン選手権(東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ)。大会2日目は、各種目の1回戦(女子シングルスは36ドローのため、2回戦まで)が行なわれた。ここでは、女子ダブルスのダイジェストを紹介する。 【トーナメント表】全日本総合バドミントン2024女子ダブルス 【女子ダブルス】 パリ五輪銅メダルの志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)は、佐藤灯/田口真彩(ACT SAIKYO)と対戦。S/Jリーグで競い合うチームのエースダブルスとの試合は、序盤から長いラリーが続いた。そんな中、志田/松山のショットの正確性、守りと攻めのメリハリ、守りから攻めへの転換が際立つ。一つひとつのプレーのタイミングが早く、佐藤/田口をじわじわと追い詰めていく。 第1ゲームは21-7で志田/松山が先取。第2ゲームは、ともに混合ダブルスもプレーする佐藤/田口が、積極的にネット前に出ていく。短いショットをつかまえて得点を重ね、終盤までリードを奪うと、最後まで競り合いに。マッチポイントを握られながら20-20まで食い下がった佐藤/田口だが、レシーブのコースが抜群にいい松山が、あいたスペースにシャトルを流して21-20。最後は志田のロングサービスを、田口がネットにかけてゲームオーバーとなった。シダマツとして、まだ取っていない全日本総合のタイトル。「一度は取ってみたい。2人で取りたいという目標をしっかり見直して挑んでいます」(松山)と見据える先は頂点だ。 B代表の廣上瑠依/加藤佑奈(再春館製薬所)は、S/Jリーグなどでは別れて出ることもあり、国内の上位大会では久々の参戦。序盤から、インターハイ準優勝の松田仁衣菜/相磯美心(福井工大附福井高)に押される展開で、第1ゲームを奪われた。その後も思うようなプレーではないように見えたが、我慢のラリーで第2、3ゲームを奪取。苦しみながら勝利をつかんだ。もう一組のB代表、昨年準優勝の石川心菜/古根川美桜(NTT東日本)は、矢﨑月子/内山真希(岐阜Bluvic)に0-2で敗れ、初戦敗退となった。 ペアを組み替え、予選から出場している福島由紀/松本麻佑(岐阜Bluvic/ほねごり相模原)は、田代愛妃/八角実侑(七十七銀行)を、スピードとパワー、正確なレシーブとラリーで圧倒。もう一組、再出発している五十嵐有紗/櫻本絢子(BIPROGY/ヨネックス)は、全身を使って力強いショットを打ち込んでくる毛利未佳/千葉美采(七十七銀行)に、こちらも2-0で勝利。「(この会場は)シャトルの飛び具合、滞空時間など難しいところがある。途中で苦しい場面、相手に打たせすぎたところもあったけど、我慢して自分たちの攻撃の形にもっていって勝ち切れたのはすごくよかった」と櫻本。点を欲しがって決め急ぐことなく、落ち着いた試合運びを見せた。 今夏の全中を制した上野優寿/伴野碧唯(ふたば未来学園中)が、予選を突破して本戦に出場。大竹望月/髙橋美優(BIPROGY)に敗れたが、13本、10本と食い下がった。なお、志田/松山の3位に続く世界ランキング5位の中西貴映/岩永鈴(BIPROGY)は、今大会を棄権した。
取材・文/バドミントン・マガジン編集部、吉井信行、平野貴也 写真/井出秀人