筋肉不足で糖尿病リスクにも?!女性の痩せによる健康リスク
「痩せているから糖尿病の心配はない」と思う人は多いかもしれません。近年、肥満だけではなく、痩せていても2型糖尿病になる可能性があるという研究が発表されました。今回は、痩せていてもリスクが高くなってしまう糖尿病の原因と改善ポイントをご紹介します。 ◇ ◇ ◇
女性の痩せすぎによる健康リスク
肥満が生活習慣病のリスクを高めることはよく知られていますが、痩せすぎでもさまざまなカラダの不調やリスクを伴います。 ■女性ホルモンの低下 適度な脂肪は女性ホルモンの生成に大切です。成人女性の標準的な体脂肪は、20~29%と言われており、20%未満の人は注意が必要です。痩せすぎて体脂肪量が減ると月経不順や無月経につながり、将来的な不妊のリスクにもなります。 ■骨粗鬆症 極端なダイエットを繰り返すことで、カルシウムが不足し骨密度が低下してしまうほか、女性ホルモンが骨を作るもとになるため、痩せすぎと食事量の低下は骨粗鬆症を招きやすくしてしまいます。 ■貧血 食事量が少なく、鉄の摂取量が不足すると、細胞に十分な酸素を運ぶことができなくなるため、めまいや貧血を起こしやすくなります。 ■摂食障害 痩せ願望からくる摂食障害が慢性化すると、無月経・低血圧・不整脈などの健康障害を引き起こす原因になることもあります。 ■低体重児出産のリスク増 妊娠前でも母体が痩せすぎていると、妊娠期のトラブルや分娩異常のリスクが高まる可能性があります。
女性の痩せすぎは糖尿病リスクも高い
■筋肉の「量」の低下 筋肉は、カラダの中でブドウ糖を蓄えておく大切な場所です。痩せて筋肉量が少ないと食後に十分な量のブドウ糖が筋肉に取り込めず、インスリンの動きが悪くなり、高血糖を起こしやすいと言われています。 ■筋肉の「質」の低下 痩せている人は、筋肉など本来つくべきでない部分に脂肪がつく「異所性脂肪」になりやすいことがわかっています。筋肉に脂肪が貯まると、インスリンの動きが悪くなり、高血糖を起こす可能性があるとされています。