料理のプロが「煮物にはテフロン加工のフライパン」を推す理由
毎日の料理の手間や負担が減らせる調理器具があれば、ごはん作りはラクになる、そしてよりおいしくなる! お掃除を自動掃除機に頼るなら、料理も便利な道具を活用しませんか? 「100均でこの完成度!」料理のプロが選んだ〈卵グッズ7選〉 アイデア溢れる料理家としても人気の高い稲田俊輔さんが、おすすめの製品を使った夕ごはんに役立つオリジナルレシピを提案します。忙しい家庭にとって一番惜しいのは「時間」。優秀な調理器具や調理家電で貴重な時間を手に入れる=【お金で解決しよう!】という連載です。
教えてもらうのは……稲田俊輔さん
いなだしゅんすけ/料理人、飲食店プロデューサー。南インド料理店「エリックサウス」総料理長。鹿児島県生まれ、京都大学卒。和食、フレンチ、洋食、インド料理などさまざまなジャンルのメニュー監修や店舗プロデュースを手掛ける。著書に『南インド料理店総料理長が教えるだいたい15分!本格インドカレー』(柴田書店)『チキンカレーultimate21+の攻略法』(講談社)ほか。新刊『個性を極めて使いこなす スパイス完全ガイド』(西東社)『ミニマル料理』(柴田書店)は2023年度レシピ大賞を受賞。
稲田俊輔さんによる、直径18~20㎝のテフロン加工フライパンのすすめ。今回は煮物編です。 フライパンは炒める、焼く、だけでなく、実は煮物を作るのにもとても便利。底面積が広いので素材全体に火が通りやすく、調理時間短縮につながるうえ、深さのある鍋よりも煮汁が全体に行きわたって味のしみもよくなります。また食材同士の重なりも少なくなるので、煮くずれも防ぐことができるのです。ぴったり閉まる蓋とセットで使えば、水分の少ない蒸し煮料理にも最適です。 今回稲田さんが提案する“フライパン煮物”は、「がめ煮」。 「がめ煮は福岡生まれの煮物です。鶏もも肉とにんじん、れんこんなどの根菜類やこんにゃくを合わせて煮たもので、いわゆる筑前煮と大きな違いはありません。鶏肉は皮をこんがり焼くと、その焼き目がさらなる旨みを生んでくれるので、煮る前に焼きつけることがおいしさの秘訣。鶏の旨みで、だし汁がなくてもしっかりおいしい煮物ができます。テフロン加工のフライパンなら、食材がこびりつくことも少ないので、そういった面でも深型の鍋よりも扱いやすいと思います。 鶏肉以外の具材は筑前煮用の水煮野菜を使ってお手軽に。根菜の水煮は、以前は臭いが気になることもありましたが、最近はとてもよくできていて、味もよくなりました。材料がカット済みの水煮野菜を使うことで手間もはぶけ、料理の時短にも大いに役立つので利用してみてください」(稲田さん) 大きめに切った鶏肉で食べごたえがあり、ご飯にもよく合います。水煮の根菜類を使った「がめ煮」、忙しい日のメインディッシュとしておすすめです。