美容ブランドによる小売パートナー、コラボレーション、TikTok Shopの活用方法:The Glossy Summit
パートナーシップを通じた文化的関連性 vs 文化的公平性
パートナーシップとコラボレーションは、強みや収益、文化的公平性の源となりうる。しかし、パートナーシップの期間や長期的な影響は異なるため、その価値を事前に判断することはほぼ不可能だ。 ディスカッションでは、小売形式のパートナーシップで成功した一例として、ザ・コンシャスビューティコレクティブ(The Conscious Beauty Collective、以下CBC)が挙げられた。これは、アドラセラピー(Adoratherapy)、オーヴビューティ(Auve Beauty)、ビューティオロジー(Beautyologie)、エンプレスナチュラル(Empress Naturals)などのインディーズブランドから構成されている。ポップアップスタイルの小売店に約30のブランドが出店しており、これまで、サンフランシスコ、ボストン、カリフォルニア州ランチョクカモンガで展開されている。そのうちの1店は、現在、パームスプリングスで2024年4月まで展開予定だ。マサミヘアケア(Masami Hair Care)とCBCの創業者であるリン・パワー氏は、彼女が持つ小規模ブランドが力を合わせれば強力になれることに気づき、この移動型インディーズ小売店を設立した。これは、小売販売やソーシャル全体における相互プロモーションの手段であることに加えて、ほかの創業者たちと知り合い、ネットワークを築き、リソースを共有する方法でもある。 パワー氏は次のように語った。「CBCは状況を一変するものだ。当社は本当に小さいブランドで、投資家はおらず、自己資金でやっている。(ほかのブランドと協力することで)糸口をつかんで大手ブランドと競争できる。パートナーシップを活用していないと、機会を逃してしまう」。 一方、他社のオーディエンスにリーチして彼らを自社の顧客へと変えられるため、美容以外のパートナーシップやコラボレーションにも価値がある可能性がある。E.l.f.コスメティクス(E.l.f. Cosmetics)やサマーフライデイズ(Summer Fridays)などの多くのブランドが、美容以外のパートナーシップを特に効果的に活用している。また、パートナーシップを通じて文化的関連性を見つけたり、文化的関連性を構築したりすることについても取り上げるべき点がある。本質的に、文化的関連性とはパートナーシップを通じて文化のペースに遅れないようにすることであり、文化的公平性の構築とは会話を主導することだ。ニックスコスメティクス(NYX Cosmetics)の出席者は、文化的関連性によりブランドが推進されるのには限度があることを強調しており、アーバンディケイ(Urban Decay)の出席者は、自社コミュニティ内での強固なプレゼンスにはコラボレーションとパートナーシップが「絶対に必要」だと述べた。