万博海外館、一部内装工事など間に合わない可能性 協会・石毛氏「天地ひっくり返らず」
2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会の石毛博行事務総長は5日の定例会見で、一部の海外パビリオンについて、来年4月13日の開幕までに内装や展示の工事が完了しない可能性があるとの認識を示した。協会が示してきたスケジュールは「目安」だとし、「遅れれば天地がひっくり返るという話でもない」と述べた。 【イメージ画像】万博最大「未来の都市」パビリオンの外観。昼間は白色になる 万博では47カ国が自前で建設する「タイプA」パビリオンを予定し、46カ国が着工している。 協会はこれまで、来年1月に内装工事を完了し、同2月末までに展示を含めた全ての工事を終える-といったスケジュールを示してきた。 石毛氏は、博覧会国際事務局(BIE)のディミトリ・ケルケンツェス事務局長から「準備のデッドラインは開幕日。今までの万博でも、目安から狂いが生じたことはごく普通にある」という話があったと説明した。 石毛氏は1970年大阪万博や2005年愛知万博でも、準備が間に合わないケースがあったとし、今回の万博についても「(準備が)終わっていない国がある可能性はそれなりにある」と語った。 一方、石毛氏は来年4月4~6日に、人工島・夢洲(ゆめしま)(大阪市此花区)の万博会場に関係者を集め、パビリオンなどの施設を開いて会場運営などの課題を検証する「テストラン」を行うことを明らかにした。(井上浩平)