ぶつかり稽古で胸を出す琴桜

　大相撲の夏巡業が８日、東京都立川市で行われ、パリ五輪レスリング男子グレコローマン７７キロ級の日下尚（三恵海運）の金メダル獲得に、ゆかりのある関取衆からも喜びの声が相次いだ。 【写真】子どもに胸を出し盛り上げる琴桜 　今年２月に部屋を訪れた日下にぶつかり稽古で胸を出した大関琴桜（佐渡ケ嶽）は「よかったね！うれしいです」と祝福。パワーのある外国人選手に負けない腕の差し方や距離のつかみ方などを質問されたといい「吸収しよう、吸収しようという意欲は感じました。向き合い方とかを見て、すごいなと思いました」と、貪欲な向上心に感嘆したことを明かした。 　同じく２月に日下が部屋に出稽古に来た関脇阿炎（錣山）は「強かった。相撲はやっていただけあって上手で、教えることはなかった。股割りでも何でもできていた」と振り返った。ちゃんこを食べながら休日の過ごし方などを互いに質問し合い、連絡先も交換。「気さくで面白くて、ずっと低姿勢で。若くて強いのに礼儀正しい。そういうところが強い理由じゃなですか」と人柄も絶賛し「世界一ですからね。すごいとしか言いようがない。会う約束をしているので、楽しみが倍増ですね。メダルは絶対見せてもらいます」と話しながら、祝福のメッセージを日下に送った。 　関脇大の里（二所ノ関）は日体大の同期。通うキャンパスが違ったため交流はなかったが「刺激をもらっている。同級生が世界の舞台で活躍していると『僕も頑張らないと』っていう気になる」と喜び、日下が好きな力士に自身を挙げていることに「うれしかった」と笑顔を見せた。