【自律神経の乱れ?】僧侶が教える!言葉の力で心と体をゆるめる方法
張りつめた心と体のゆるめ方#3
「心が張りつめて苦しいとき、“物事はすべて変わっていく”という考えを思い出すと、状況を俯瞰して見られて、ふっと力が抜けます」“諸行無常”はいつの時代も普遍の真理という僧侶・看護師の玉置妙憂さんに心と体をゆるめる方法を聞きました。
教えてくれた人:玉置妙憂(たまおき・みょうゆう)さん
看護師、僧侶、ケアマネジャー。自宅で夫を“自然死”で看取ったことをきっかけに出家。看護師として勤めながら院外でのスピリチュアルケア活動を続ける。「一般社団法人大慈学苑」の代表として“親の介護と看取り”についての講座や医療従事者向けに「スピリチュアルケア実践講座」を開催。
がんばっていて疲れて苦しいと感じる人へ届けたい言葉
僧侶・看護師として、これまで多くの方々と向き合ってきた玉置妙憂さん。 「人は十人十色の生き方をしていますが、常にがんばって肩に力が入っている方もいれば、周囲の状況に流されていくようなタイプの人もいる。どちらがよい・悪いではなく、自分自身がつらくなければそのままでいい。がんばっている自分が張り合いになって日々の活力になっている人は、それでいいんです。 でも、自分の思っていることと、していることにギャップがあると、そこにつらさが生まれてきます。普段からがんばっていて、何だか疲れて苦しいな……と感じている方に私がお届けしたいのは、“まあ、いいか”という言葉なんです」と言います。
気持ちの引き出しのどこかに「諸行無常」を置いておく
この「まあ、いいか」は、仏教の「諸行無常」という教えから、玉置さんが自身も繰り返している言葉だそう。 「“諸行無常”は、どれだけ時代が変わったとしても、普遍の真理。例えば、仕事で失敗したり成功したり、思うような評価を得たり、得られなかったり。生きていればさまざまな出来事が起こります。時には“もう終わりだ”と思うようなこともあるでしょう。でも、それもすべて、変わっていくのです。 同じ形であり続けることはない。だから、気持ちの引き出しのどこかに、“諸行無常”を置いておく。前に向かって走っていけるときは、引き出しの奥にしまったままでよいのです。 ただ、気持ちが張りつめて、八方ふさがりだというときに、“諸行無常”を思い出して、“まあ、いいか”と言ってみてほしい。そうしたことが、生きていくための“知恵”なのだと思います」