フリマアプリの ポッシュマーク 、新手数料体系が引き起こす出品者の反発とユーザー離れ
ポッシュマークの新手数料体系に出品者が反発
米モダンリテールが複数の出品者に話を聞いたところ、新しい手数料体系は購入者に負担を強いるもので、買い物客が会計の際に合計金額を見てカートを放棄してしまうのではないかと危惧していた。 新しい手数料体系が適用されて以来、多くの出品者がRedditで「取引件数が減少した」と不満を訴えている。ポッシュマークをやめて、eBay(イーベイ)やWhatnot(ワットノット)など、ほかのプラットフォームに乗り換えると宣言する人々も現れている。 ポッシュマークの広報担当者は以前、米モダンリテールに対し、新しい手数料体系については1年以上前から検討を重ねてきたと述べていた。「出品者からの継続的な要望、eコマース環境の変化、ポッシュマークコミュニティの成長を加速させるという我々のコミットメントを直接反映させる形で今回の変更を行った。寄せられた意見や要望の大半は、販売手数料と配送料の引き下げを強く望むものだった」。 ポッシュマークの販売手数料の引き下げは、メルカリ(Mercari)、ディポップ(Depop)、英国eBay(eBay UK)ら、競争力維持のために手数料体系を全面的に見直した同業のフリマアプリの動きに追随するものだ。 ただし、こうした方針転換が軒並み歓迎されたわけではない。3月には、メルカリの出品者たちが販売手数料の無料化、購入者手数料の導入、理由を問わない返品という同社が打ち出した新方針に反発の声を上げた。 それからわずか2カ月後、メルカリは新方針の一部を撤回し、「買い手は商品到着後3日以内なら返品手続きを開始できるが、返品が可能なのは限られたケースのみである」と発表した。 出品者たちは米モダンリテールに対し、「こうした相次ぐ方針転換にはうんざりしており、出品者にとって実益のある変更を求めている」と語っている。ライリー氏というポッシュマークの出品者にさきに実施された手数料変更について訊ねると、こんなコメントが返ってきた。 「収益増を狙ってあれこれ模索しているのだろうが、たとえば検索アルゴリズムの改善など、出品者の売上を伸ばすような施策を講じるどころか、こんな分かりにくい手数料体系を出してきた」。 [原文:Poshmark is ‘actively working on’ a new fee structure after seller outcry] Julia Waldow(翻訳:英じゅんこ、編集:坂本凪沙)
編集部