阿蘇山の噴火警戒レベルを「3」に引き上げ 気象庁「昨年の噴火前と似た状況」
気象庁は24日午前9時45分、阿蘇山(熊本県)の火山活動に高まりがみられるとして、噴火警戒レベルを「2」(火口周辺規制)から「3」(入山規制)に引き上げた。火口(中岳第一火口)からおおむね2キロの範囲では、噴火に伴って弾道を描いて飛散する大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼び掛けている。入山規制などの警戒が必要な対象市町村は、阿蘇市、高森町、南阿曽村。 阿蘇山の噴火警戒レベル3に引き上げ 気象庁が会見(2022年2月24日) 阿蘇山では昨年10月20日、火砕流を伴う噴火が発生している。気象庁によると、熱水やガスなどの流体が動くことによって発生する火山性微動のレベルが、この時の噴火前と似ているという。
御嶽山と「直接の関連はない」
警戒レベル引き上げを受けて、気象庁は午前11時15分から緊急記者会見を行った。尾崎友亮・火山監視課長は「現在噴火は確認されていないが、噴火する可能性は高いととらえていただいたほうがいい」として、危険な地域に立ち入らないよう呼びかけた。 なお、気象庁は23日午後、約4年半ぶりに御嶽山(長野・岐阜県境)の噴火警戒レベルを「1」から「2」に引き上げている。記者会見では「相次ぐ噴火警戒レベルの引き上げを不安に思う人もいる。関連についての見解は」との質問が出たが、尾崎課長は「直接の関連はない」と答えた。