海外FA権行使の広島・九里亜蓮は「もっと野球がうまくなりたい」
広島・九里亜蓮投手(33)が12日、広島市のマツダスタジアムで会見し、海外フリーエージェント(FA)権の行使を表明した。以前から父の母国・米国のプロ野球リーグの最高峰のメジャーリーグでのプレーに興味を示していた。 【表で見る】今オフのFA権行使が注目される主な選手 「もっと野球がうまくなりたい。もっとレベルアップしたい気持ちは常に持っている」 2021年オフに国内FA権を行使せず、3年契約を結び残留した。今季で契約満了となり、シーズン終了後に球団と交渉を進める中で、国内外の球団に移籍ができる海外FA権を行使して他球団でプレーしたい思いが勝った。 「いろいろ考えた。家族と話し合って決断した。背中を押してくれた球団には感謝したい」 2014年にドラフト2位で亜大から広島に入団した。先発と中継ぎで活躍し、16~18年のリーグ3連覇に貢献。21年に自己最多の13勝(9敗)を挙げ、自身初の最多勝を獲得。プロ11年目の今季は初の開幕投手を務め7勝10敗、防御率3・21で先発ローテの一角を担った。17年から8年連続で投球回100以上をクリアしている。 会見後、鈴木清明球団本部長(70)は「数年前からアメリカに挑戦したいと言っていた。最後のチャンスでやってみたい気持ちがあるならやりなさいと言った」と交渉の一端を明かした。九里は14日にFA宣言選手として公示され、15日から交渉が可能となる。今季年俸1億4000万円(推定)はBランクとみられ、国内球団に移籍する場合は人的補償と金銭が必要になる見込み。