子どもがリビングに上着を脱ぎ散らかし、ランドセルを放り出す<理由>を追ってみると…子ども自身に片づけさせたいならまず「言い分」を聞くべし
◆子どもの言い分を聞き、解決方法を考えてもらう あるお宅では、お子さんが家に帰って来て、リビングに上着をバサバサと脱ぎ散らかし、ランドセルを放り出す、というのがお母様の悩みでした。 お母様は、上着は玄関に掛けてきてほしいし、ランドセルは、自分の部屋に片づけてほしいと思っている……、でも子どもたちはそうしないんです。 それで、私は、その子たちに聞いてみました。 「なんで、いつもリビングまで持ってきて放り出しちゃうの?」と。 答えは、「だって、玄関で上着を脱いだら寒いでしょう? それに、玄関で上着を脱ぐには、ランドセルを1回下ろさなきゃいけないから面倒くさい! 一度に全部やりたいよ!」でした。 そう、子どもにも言い分があるんです。 それなら、その子どもたちの「使いづらさ」を解決すれば良いということになります。 「じゃあ、どこなら片づけられる?」と子どもたちに聞いてみました。 すると、「リビングにコート掛けの場所があったら、ちゃんと片づけられる!」という答えが返ってきました。 お母様には、「コート掛けは玄関にあったほうがいい」という思い込みがあったんです。 でも、使いづらさを放置するべきではない、というのは大人だけじゃなく、子どもも同じこと。 それで、お母様と相談して、リビングの一角にコートを掛けて、ランドセルを置けるスペースを作ることにしました。結果は大成功。子どもたちは、そのスペースに、ちゃんとコートを掛けて、ランドセルを置くようになりました。
◆何回もトライして、良い方法を探していけばいい ここで大切なことは、子どもたちと一緒にうまくいく仕組みを考えたこと。大人でも子どもでも仕組み自体に納得したら、絶対に実行してくれるようになります。 この例では、たまたま1回でうまくいくようになりましたが、1回変えただけではうまくいかなかった、という例も当然出てきます。 一緒に考えた仕組みが、やっぱりうまくいかなかったときに、絶対やってはいけないのが、「ほら、違ったでしょう」「ほら、うまくいかなかったでしょう」と相手を責めること。 やってみたら、やっぱり違ったね、なんてことは、あって当然。 「どうやったらできる?」「そこに置けば、ちゃんと片づけられる?」と試行錯誤しながら、「ここだ!」という場所を見つければいいんです。
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