【米女子ツアー最終予選】山下美夢有が3連続バーディー×2などの猛攻でぶっちぎりの首位通過! 岩井姉妹、吉田優利も出場機会が多い10位以内に
「5日間いいプレーできてよかった」
◆米国女子プロゴルフ Qシリーズ・ファイナル(米女子ツアー最終予選会) 12月5~9日 マグノリアグローブGC(アラバマ州)クロッシングズC(パー72)、フォールズC(パー71) 【動画】これが日本勢の最終日ハイライトと喜びのインタビュー 実際の映像です
来季の米女子ツアーは日本勢の参戦がさらに増えることになった。 前日、雨のためサスペンデッドとなった「LPGA Qシリーズ・ファイナル」(最終予選会)最終ラウンドは、現地時間12日に残りのラウンドを行い、5日間90ホールを完遂した。
日本勢は最終ラウンドを8アンダーでプレーした山下美夢有が通算27アンダーでぶっちぎりの首位。4日目まで首位だった岩井千怜は1つスコアを伸ばして通算21アンダーで2位、双子の姉・明愛は通算16アンダー5位タイ。吉田優利は通算13アンダー9位、馬場咲希は通算6アンダー24位タイで、5人がLPGAのツアーカードを獲得した。 72ホールで65位タイまでの66人が挑んだ最終ラウンド。カードは獲得できても、出場できる試合は上位にいないとごく限られる。 その“圏内”であるトップ10以内に山下、岩井ツインズ、吉田の日本勢4人が入った。 選手たちが再開の位置にたどり着き、準備が整ったためか予定の午前8時より4分早く始まった前日の続きの最終ラウンド。千怜は21アンダー、山下は19アンダーで、3番のティーショットからプレーを始めた。 山下はそこでいきなり3メートルを沈めてバーディー奪取。正確なショット、好調なパットが光るプレーを見せた。7番からはピタピタとピンに寄せる圧巻の3連続バーディー。12番からも3連続とノーボギーの8アンダーでプレーして圧倒的な強さを見せた。 ホールアウト後は、それまでの厳しい表情から一転して満面の笑み。「最終日しっかりスコアを伸ばすことができて、5日間いいプレーできてよかったです。いかにボギーを少なく、バーディーチャンスが来たら取れるゴルフを5日間できた」と振り返る。来季については「楽しみです。いろんな選手と回れるのも。メジャーで勝ちたいっていう目標があるんで」と、さらに上を目指す。 首位スタートの岩井千怜は再開後、5番でダブルボギーが先に来た。11番のダボもあったが、持ち前の攻撃ゴルフを続けて通算21アンダー。2位で90ホールを終えた。「朝早かったこともあってなかなか身体が起きなかった。後半に気持ちも上がって、体も動いてきて、最後はバーディーでよかったです」と振り返った。姉・明愛もツアーカードを獲得したことに触れ「それが一番うれしい。よかったです」と笑顔が弾けていた。 吉田と岩井明愛は、最終組の2つ前で一緒にプレー。ともに粘り強く戦った。6番からの3連続を含めて5つのバーディーを奪った明愛だったが、ボギーが1つ、ダブルボギーが1つで通算16アンダー5位タイ。「長かったなと思いますね。とりあえず1日1日、試合に集中してました」と振り返った6日間となった。「まだ(来年)全部出られるわけではないので、またまたここから気持ちを作っていきます。とりあえず、楽しんでケガなくできればいいかな」と、マイペースは変わらない。 昨年、ここを突破しながら再び戻ってくることになった吉田は、経験を生かした。「カットラインから遠い位置にいるのは分かってたので、無理しないでダボを打たないゴルフを徹底しました」と通算13アンダー9位。「ゴルフ自体は去年の方がよかったけど、ゴルフへの考え方、向き合い方とかが1年で大きく変わりました。引き続き挑戦していきたいです」と、たくましくなってツアー2年目に挑む。 最終ホールのバーディーでツアーカード獲得の24位タイに滑り込んだのが馬場だ。ホールアウト後に涙を流す姿から、つらい位置でのプレーが続いたことが伝わってくる。24位タイとギリギリの位置での最終ラウンドだけに「スコアを落としたら一気に(25位の)線の下に行くと思ってたのでつらかったです。何回も心折れかけたんですけど、あきらめないで最後バーディー取れてよかった。(18番のバーディーパットは)8メートルあったんで入る確率は低いと思ったけど、気持ちでねじ込んだ。よかったです」と笑顔をのぞかせた。 2024年は下部のエプソンツアーで試練を味わっただけに、「こういう形で通過できたからには頑張るしかない。少ないオフですが、トレーニングとか練習とか頑張って、いいプレーできるように特訓します」と、決意で締めた。 2次を突破してファイナルに挑んだ山口すず夏は、残り13ホールをプレーした。粘り強く戦ったが、通算2オーバー61位タイ。カード獲得には至らなかった。「エプソンには出られるのでこっちに出たいです。日本も推薦を頂けたら出たい」と現実を受け、戦い続けることを誓った。 原英莉花は4日間でカットされ、最終ラウンドに進めずに終わっている。
ゴルフのニュース編集部