大坂なおみ、ガウフとの中国OP4回戦はリードするも故障で途中棄権「試合中にどんどん状況が悪化した」<SMASH>
現在開催中の女子テニスツアー「中国オープン」(9月25日~10月6日/中国・北京/ハードコート)は現地1日にシングルス4回戦が行なわれ、産休を経てカムバックを遂げた元世界ランク1位の大坂なおみ(現73位)が登場。第4シードのココ・ガウフ(アメリカ/同6位)と対戦したが、第2セット終了後に腰の負傷により途中棄権し、ベスト8進出を逃すこととなった。 【動画】大坂なおみが途中棄権した「チャイナOP」ガウフ戦のハイライト。ガウフの助けで退場するシーンも 先の全米オープンで2回戦敗退に終わった大坂は、9月14日に長らく苦楽を共にしてきたウィム・フィセッテ氏(ベルギー/44歳)とのコーチ契約解消を発表。直後には過去に元女王セレナ・ウィリアムズ(アメリカ)を指導したパトリック・ムラトグル氏(フランス/54歳)を招聘し、新チーム初戦として今大会に臨んでいた。 ルシア・ブロンゼッティ(イタリア/同77位)、ユリア・プチンツェワ(カザフスタン/同32位)、ケイティー・ボリネッツ(アメリカ/同60位)を破って16強入りした大坂が4回戦で対峙したのは、昨年の全米で四大大会初優勝を飾った弱冠20歳のガウフ。大坂は開始直後の第1ゲームでいきなりブレークを許すも、すぐに立て直して第2ゲームから3ゲームを連取し、3-1とリードを広げる。 ところがブレークバックされた第5ゲーム終了時に大坂が腰の痛みを訴え、チェンジエンド中にトレーナーと話し込む姿も。それでも何とかプレーを続け、ガウフのミスに乗じて第8ゲームで3度目のブレークを獲得。6-3で第1セットを先取した。 第2セットは3-3で迎えた第7ゲームで大坂がブレークを奪い先行。しかし直後の第8ゲームでは相手のブレークポイントでダブルフォールトを犯して痛恨のブレークバックを献上してしまう。腰の痛みが強くなったのか、第10ゲームでは満足にサービスを打てないままダウン。4-6でセットオールとされたところで大坂が棄権を申し入れ、無念の4回戦敗退となった。 試合終了後には熱いハグを交わした両者。退場時にはガウフが大坂のラケットバッグを背負い、会話を交わしながら一緒にコートを後にした。ちなみにその時の映像は2日に更新されたWTA(女子テニス協会)の公式X(@WTA)で公開されている。 大坂は試合後にテキスト共有SNSスレッズ(@naomiosaka)を更新し、棄権の経緯を説明。ファンへの感謝の言葉も交えてこう綴っている。 「皆さん、こんにちは。北京でプレーできて本当に感謝していますし、幸せです。とはいえ、今日のことについて少しお話ししなければと思っています。実は練習中に腰を痛めてしまい、正直プレーできるかどうかもわからなかったのですが、とにかくトライしてみたかったのです。ただ残念ながら試合中にどんどん状況が悪化していきました。それでも、やってみた価値はありました(笑)」 次戦は来週の「武漢オープン」(10月7日~13日/中国・武漢/ハード/WTA1000)のエントリーリスト(予選)に名前がある大坂。続いて「木下グループジャパンオープン」(10月14日~20日/日本・大阪/ハードコート/WTA250)で母国凱旋試合を迎える予定だ。それまでに腰のケガが回復していることを願いたい。 文●中村光佑