賃上げには価格転嫁が必要 経団連会長、積極交渉を
経団連の十倉雅和会長は27日、金沢市で開いた北陸経済連合会との懇談会後に記者会見し、来年の春闘で、今年以上の賃上げを実現するには「中小企業への価格転嫁がネックだ。これがスムーズに進むかどうかだ」と述べた。立場の弱い受注側が、発注側と積極的に交渉できるような環境整備を一層進める必要があると指摘した。 十倉氏は、物価上昇率が賃上げ率を上回る状況が続いていることに触れ「実感として、物価が相当上がっている。引き続き企業の社会的責務として、今年以上の熱量で賃上げに取り組む」と強調した。 懇談会では、北陸新幹線の新大阪駅までの延伸や、脱炭素化の実現に向けた取り組みについて意見交換した。