職場の人間関係がつらい...心理学から考える「逃げる決断」のタイミング
職場の環境や人間関係で悩み、もう逃げ出したいと思っても「せっかく今まで頑張ってきたから...」「もう少し頑張らないと...」と足踏みしてしまうことも。「逃げたい」と思ったときに覚えておきたい3つの心理学的ポイントについて、精神科医Tomyさんの書籍『穏やかに生きる術』より解説します。 他人の幸せが羨ましい...「劣等感で苦しい人生」を抜け出すための言葉 ※本稿は、精神科医Tomy著『穏やかに生きる術』(KADOKAWA)を一部抜粋・編集したものです。
同調圧力には従わなければいい
ここでは、「同調圧力」について考えていきたいと思います。特に日本社会は同調圧力が強い社会であると言われています。「みんながこうするから、自分もそうする」確かに実感としてもそんな方が多いように思います。 しかし、同調圧力は本質的に自主規制です。圧力を感じて、忖度して、勝手に合わせているだけのものです。強制されているわけではないのです。 ですから同調圧力をはねのけようと思うのであれば、アナタが従わなければいい、ただそれだけのことなのです。
同調圧力をはねのける方法
①マイペースなポジションを作る アナタが今まで属してきたコミュニティ、たとえばクラス、部活、サークル、会社、ママ友グループなどに、こんな人はいないでしょうか?「あの人はマイペースな人だから、どういう意見か聞いてみないとわからないよね」というポジションの人です。 ちょっと一匹狼的な、誰とも群れないタイプの人。普段からそういうポジションに身を置いていれば、周りに忖度することなく自分の考えを貫けるでしょう。 逆に普段みんなの意見に合わせている人が、急に自分の意見を主張し始めたら、周りはちょっとざわざわするかもしれません。 同調圧力は、周りの期待が高い状態とも言えます。最初から同調することを期待されていなければいいのです。そのため普段から「マイペースなポジション」をキープしておくことが大切です。 ではどうすればマイペースなポジションがキープできるか。それは普段から仲良くしすぎないことです。もちろん感じ悪くするわけではありません。礼節は保ちながら、深入りはしないという感覚です。もっといえば、「仲良くしたい相手は厳選しなさい」ということです。 私的には、仲良くすべき相手は、「自分の意見を言うのに気兼ねが要らない」相手だと思います。なんだか言いにくいな、と感じたら距離を適切にとればいいのです。普段から距離感をつかむことが大切です。 ②時間を稼ぐ 何か意見や行動を求められたときに、即答すると圧力に負けやすくなります。目の前に圧力がある状態だからです。ですから「ちょっと考えてからお返事しますね」と時間稼ぎするのも一つの方法です。 即答しないことは、実は柔らかな「NO」の表現でもあります。即答できないことによって、「問答無用で賛成ではないのだな」と相手に伝えることができるからです。つまり相手の期待値を下げることができるわけです。